【これからの見通し】パウエルFRB議長講演に注目、その前に英欧のPMIをチェック

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】パウエルFRB議長講演に注目、その前に英欧のPMIをチェック

 アジア市場は、東京市場が秋分の日の祝日のため休場となり、動意薄の展開となっている。上海や香港株が軟調であることから、リスク動向に敏感な豪ドルが軟調に推移しているが、全般的な値動きは限定的。ドル円は147円台後半、ユーロドルは1.18挟みの水準、ポンドドルは1.35台前半での揉み合いに終始している。ユーロ円は174円台前半、ポンド円は19円台後半で目立った値動きはみせていない。豪ドル円が97円台半ばから前半へと小安い程度の動きとなっている。

 この後の海外市場ではパウエル米FRB議長の講演が注目されている。「米経済見通しについて」と直球のテーマだと言えよう。質疑応答もあることから、その内容を確認したい。米雇用市場が弱含んでいることから、年内あと2回の利下げが見込まれている。一方、トランプ関税によるインフレへの影響は軽微にとどまるのかどうか、まだ不透明感は高い。地政学リスクの継続や、米財政状況の継続性などポイントは多い。日本時間24日午前1:35に予定されている。

 それに先立って、欧州・ロンドン時間には一連の英欧PMI速報値が発表される。時系列で先に発表されるフランスとドイツの指標結果に市場はまず反応するだろう。そして、ユーロ圏の数字がそれらのまとめの役割となりそうだ。ただ、市場予想は50付近となっており、景況感の判断に大きな偏りはみられていない。ECBの政策金利据え置き見通しには変化はなさそうだ。

 英国のPMIは製造業が引き続き50以下と弱い数字が想定されている。一方で、サービス業については53-54と景気拡大を示す数字が想定されている。11月下旬の秋季予算案に市場の注目が集まるなかで、次回の英中銀利下げ観測を覆すような動きとなる公算は低いだろう。

 その他の予定はを確認すると、経済指標発表では、スウェーデン政策金利発表(2.0%据え置き見通し)、ハンガリー中銀政策金利発表(6.5%据え置き見通し)米経常収支(2025年 第2四半期)、米リッチモンド連銀製造業指数(9月)などが予定されている。

 発言イベント関連では、時系列順にミュラー・エストニア中銀総裁、ピル英中銀チーフエコノミスト、ボウマンFRB副議長、コッハー・オーストリア中銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、チポローネECB理事、マックレム加中銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。パウエル議長を合わせて、ボウマン、ボスティック両氏の講演も注目される。

 また、政治的にはトランプ米大統領が国連総会一般討論演説を行う。イスラエル・パレスチナ問題についての発言内容が注目されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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