株価指数先物【引け後】 ソフトバンクG1社のインパクトに振らされる

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 45420 +100 (+0.22%)
TOPIX先物 3146.5 +7.0 (+0.22%)

 日経225先物(12月限)は前日比100円高の4万5420円で取引を終了。寄り付きは4万5360円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万5305円)を上回り、買いが先行して始まった。直後につけた4万5370円を高値に軟化し、現物の寄り付き直後には4万5040円まで売られた。売り一巡後は4万5150円~4万5250円辺りで下げ渋りをみせたが、前場終盤にレンジを下抜け、4万4970円と節目の4万5000円を割り込む場面もみられた。

 ただし、4万5000円近辺では押し目待ち狙いのロングに向かわせており、ランチタイムでは4万5000円を上回って推移。後場の取引開始後に4万5200円台に乗せると、終盤にかけての切り返しでプラス圏を回復している。引け間際には朝方につけた高値を上回り、4万5440円まで買われる場面もみられた。

 ソフトバンクグループ<9984>[東証P]が1社で日経平均株価を216円超押し上げる形となり、人工知能(AI)関連株への物色を牽引した。東京エレクトロン<8035>[東証P]やフジクラ<5803>[東証P]、レーザーテック<6920>[東証P]などが買われる一方で、ファーストリテイリング<9983>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]の下げが日経平均型の重荷になった。

 日経平均株価は史上最高値を更新したが、ソフトバンクグループのインパクトが大きく、東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めていた。日経225先物は4万5000円処では押し目待ち狙いのロング対応になるが、上値はボリンジャーバンドの+2σ(4万5600円)が抵抗線として意識される。

 バンドは上向きで推移しており、ナイトセッションで+2σは4万5830円まで切り上がってきた。これに沿ったトレンドが見込まれるものの、AI関連株への物色次第といったところだろう。そのため、AI関連株に対し利益確定が強まる局面では、+1σ(4万4620円)辺りまでの短期的な調整は警戒しておきたい。

 特に、本日のようにソフトバンクグループ1社のインパクトが大きい状況では、いったん値を崩すと、先物主導でショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性が意識される。上値追いを慎重にさせる半面、短期的な調整をみせてくる場面では、その後のカバーを想定した押し目待ち狙いのロングも入りやすいだろう。

 NT倍率は先物中心限月で14.43倍と変わらずだった。朝方に14.45倍をつける場面もみられたが、その後は14.36倍まで下げており、+2σ(14.44)を割り込んできた。+2σを下抜けてくる局面では、NTロングを巻き戻すリバランスが入りやすくなりそうだ。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5915枚、ソシエテジェネラル証券が1万2768枚、サスケハナ・ホンコンが4814枚、JPモルガン証券が2692枚、日産証券が1946枚、バークレイズ証券が1526枚、モルガンMUFG証券が1192枚、SBI証券が925枚、ビーオブエー証券が919枚、松井証券が695枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万2109枚、ソシエテジェネラル証券が1万9297枚、JPモルガン証券が8347枚、バークレイズ証券が5248枚、モルガンMUFG証券が3252枚、ビーオブエー証券が3047枚、ゴールドマン証券が2970枚、サスケハナ・ホンコンが2098枚、野村証券が1069枚、大和証券が950枚だった。

株探ニュース

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