株価指数先物【引け後】 4万4500円処での底堅さを見極め

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 44540 -390 (-0.86%)
TOPIX先物 3090.0 -47.0 (-1.49%)

 日経225先物(12月限)は前日比390円安の4万4540円で取引を終了。寄り付きは4万4830円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万4855円)にサヤ寄せする形から、やや売りが先行して始まった。現物の寄り付き時には4万4940円とプラス圏を回復する場面もみられたが買いは続かず、直後に一気に4万4500円台まで売られた。売り一巡後に4万4800円辺りまで下げ渋る場面もみられたが、前場終盤にかけて下へのバイアスが強まり、4万4420円まで下落幅を広げている。

 ランチタイムでは4万4420円~4万4500円辺りで保ち合いを継続。後場中盤辺りから下げ幅を縮め、終盤には4万4700円まで持ち直す動きもあったが、引け間際に持ち高調整に伴うロング解消により4万4540円で終えた。

 日銀が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)で大企業製造業の業況判断指数は2四半期連続で改善したが、市場の反応は限定的。一方で、米国で予算切れによる政府機関の一部閉鎖が確実な情勢と伝えられており、経済活動の混乱が警戒されてリスク回避姿勢が強まったようである。そのほか、下期入りに伴い機関投資家による益出しが入ったとの見方もされていた。

 ただ、日経225先物は週足のボリンジャーバンドの+1σ(4万4310円)に接近する局面では下げ渋る動きとなり、押し目狙いのロング対応に向かわせた形であろう。まずは週足の+1σ水準を支持線として意識しつつ、4万4500円処での底堅さを見極めたいところである。

 週足の+1σを割り込んでくると、25日移動平均線(4万3890円)が射程に入ってくるため、節目の4万4000円割れを狙ったショートが入りやすくなるだろう。なお、米国の政府機関の一部閉鎖を受けて、グローベックスのNYダウ先物は200ドルほど下落して推移している。ただ、4万6000ドル割れ(9月30日:4万6397.89ドル)といった大幅な下落が回避できれば、東京市場への悪影響も限られる可能性はありそうだ。

 4万4500円辺りで底堅さがみられるようだと、+1σ(4万5100円)とのレンジが意識されてくるだろう。そのため、オプション権利行使価格の4万5000円を中心とした上下の権利行使価格である、4万4000円から4万5000円のレンジを想定しておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で14.41倍に上昇した。東証プライムの9割を超える銘柄が下落するなかで、医薬品やゲーム、AI関連株の一角が買われており、日経平均型を支えている。+1σ(14.34倍)から上に放れる動きをみせてきたことで、NTショートを巻き戻す動きに向かわせそうである。

株探ニュース

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