[今日の視点]貴金属=大幅続伸、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、大幅続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢
となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調とな
ろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は134.66ドル
高の4354.88ドル、銀が116セント高の5412セント、プラチナが
56.97ドル高の1716.90ドル、パラジウムは83.52ドル高の
1617.41ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.25/27円で、前営業日の
大引け時点から1.01円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が2万1430円前後、銀は254.0円前後、プラチナ
は8175円前後、パラジウムは7400円前後。
【NY金は安全資産の買いが支援】
 金はきのうの海外市場は、安全資産の買いなどが入って史上最高値を更新した。
 金は安全資産の買いが支援要因になった。SPDRゴールドの現物保有高は前日比
12.02トン増の1034.62トンとなった。米中の貿易摩擦に対する懸念や米政
府機関閉鎖が長期化するとの見方、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援
要因になった。ウォラーFRB理事は、雇用情勢を示す指標がまちまちとなっているこ
とを踏まえ、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げを支持すると述べ
た。ミランFRB理事は、現在の金融政策は引き締め的に過ぎるとの見解を示し、25
ベーシスポイント(bp)の利下げではペースが遅すぎると述べた。
 米ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、共
同声明の代わりに議長総括を発表し、閉幕した。議長総括は世界経済のレジリエンス
(強靭性)に言及すると同時に、戦争や貿易摩擦のほか、供給網の混乱、債務負担、異
常気象などによるリスクを警告した。
 トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領とハンガリーの首都ブダペストで会談
し、ウクライナの紛争終結について協議すると述べた。今夜の米大統領とウクライナの
ゼレンスキー大統領との会談では、巡航ミサイル「トマホーク」の供与について協議さ
れるとみられている。
 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
【プラチナはドル安や金堅調が支援】
 プラチナはきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。米中の貿易摩擦に対する懸念や米連
邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けてドル安に振れた。一方、公式の米小売
売上高の発表が延期されるなか、クレジットカード利用データなど民間指標は個人消費
が活発な今夏を経て、9月に勢いがやや鈍化したことを示唆した。銀行不安を受けて株
安に振れており、高値での買いが続くかどうかも焦点である。
<今日の予定>
・ユーロ圏消費者物価指数 2025年9月確報(EUROSTAT)
・米住宅着工・許可件数 2025年9月(商務省)、発表延期見通し
・米輸出入物価指数 2025年9月(労働省)、発表延期見通し
・米鉱工業生産・設備稼働率 2025年9月(FRB)、発表延期見通し
・対米証券投資 2025年8月(財務省)、発表延期見通し
・建玉明細報告(CFTC)、発表延期見通し
MINKABU PRESS 東海林勇行

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。