間もなく豪中銀、元々は見通し拮抗も、据え置き見通しが広がる=東京為替 12時半に豪準備銀行(中央銀行)金融政策会合の結果が発表される。政策金利であるOCRは、元々利下げの期待がそれなり見られたが、10月29日に発表された豪消費者物価指数が予想を超える伸びとなり、利下げ期待が後退した。 豪中銀は今年2月に0.25%の利下げを実施、その後4月に据え置き、5月に0.25%利下げ 7月に据え置き、8月に0.25%利下げとなり、前回9月に据え置きとなった。前回の据え置きは順番通りということもあって、市場で完全に織り込まれていた。さらに、9月3日に発表された豪第2四半期GDPが前年比+1.8%と市場予想の+1.6%、第1四半期の+1.4%を上回り、2023年第3四半期以来の力強い伸びとなり、9月の据え置き見通しを後押しした。 4日の豪中銀金融政策会合は、順番的には利下げの番となるが、第2四半期GDPの力強い伸びもあり、据え置きと見通しが分かれていた。前回の会合直後で利下げ見通しが40%程度と据え置き見通しがやや優勢。その後10月16日に発表された9月豪雇用統計での失業率悪化で一時利下げ見通しが強まったが、CPI発表前には40%程度の織り込みに戻していた。豪第3四半期CPIは前年比+3.2%と、市場予想の+3.0% 第2四半期の+2.1%を上回る伸びとなった。インフレターゲットである2-3%のレンジを超えてきている。中銀が重要視しているとされるトリム平均(刈込平均)は前年比+3.0%で、こちらも予想の+2.7%、第2四半期の+2.7%より強い伸びとなった。同時に発表された9月の月次CPIは前年比+3.5%と8月の+3.0%、市場予想の+3.2%を大きく上回っている。この物価上昇を受けて市場の利下げ期待が一気に後退。短期金利市場での利下げの織り込みはCPI直前の40%前後から5%弱まで低下した。さらに年内の利下げ期待も、CPI前の80%を超える織り込みから、10%台まで大きく低下している。こうした動きが豪ドルの買い材料となり、豪ドル円は10月30日に昨年11月以来の1豪ドル=101円台まで上昇。直近も100円台での推移と豪ドル高傾向となっている。 MINKABUPRESS 山岡
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