【通貨別まとめと見通し】ユーロ円 先週のまとめ 高値圏での調整・方向感模索 先々週までの強い上昇トレンドに対し、利益確定の動きや、ユーロ圏の景況感の弱さなどを背景にユーロ売りが出る場面が見られたが、円高材料に乏しく、大きなトレンド転換には至らず。29,30日の日銀金融政策決定会合で追加利上げに慎重な姿勢が示されたことを受けた円売りもあり、30日に178円82銭と史上最高値を更新する動きを見せた。ECB理事会は市場予想通り据え置き、声明も目立ったものがなく、相場への影響は限定的。高値を付けた後は利益確定売りもあって、少し下げている。 テクニカル分析 - **レジスタンス**: 178.00(最初の壁)178.82円 (先週高値) - **サポート**: 176.50(現状レンジ下限)、174.50円 - 175.00円 RSI (14) 先々週までの急騰によりRSIは70%を超える水準にあり、買われすぎの状態。先週の価格調整(下落)により、RSIは70%を下回り、60%台半ばへと低下。過熱感が解消され、再度上昇するためのエネルギーが溜まりつつあることを示唆。 MACD 先週の価格調整(下落)に伴い、MACDラインとシグナルラインの距離が縮小し、デッドクロス(売りサイン)の接近 トレンド 短期的な上昇トレンドへの回帰 先週の調整で過熱感が冷まされた後、重要なサポートを割り込まずに反発し、再び短期的な上昇トレンドに戻る。 今週のポイント メインシナリオ、構造的な円安・ユーロ高基調に戻る 一時的な調整を経ても、日欧の金融政策の方向性の違い(ECBは利上げサイクルの終了、日銀は緩和維持)という構造的な要因が残るため、基調としては再び上昇トレンドに戻る可能性が高い 代替シナリオユーロ圏の景況感・金融政策の不透明感増大による「ユーロ売り圧力増加」 今週発表されるユーロ圏の主要経済指標(特に小売売上高数)が市場予想を大幅に下回ることで、ユーロ圏経済の先行き不透明感が強まり、ECBの早期利下げ観測が再燃し、ユーロが主要通貨(円を含む)に対して売られる。 今週の主な結果と予定 ユーロ圏 11/03 18:00 製造業PMI(購買担当者景気指数・確報値) (10月) 結果 50.0 予想 50.0 前回 50.0 11/05 18:00 サービス業PMI(購買担当者景気指数・確報値) (10月) 予想 52.6 前回 52.6 (ユーロ圏サービス業PMI 11/05 19:00 生産者物価指数(PPI) (9月) 予想 0.1% 前回 -0.3% (前月比) 11/05 19:00 生産者物価指数(PPI) (9月) 予想 -0.1% 前回 -0.6% (前年比) 11/06 19:00 小売売上高 (9月) 前回 0.1% (前月比) 11/06 19:00 小売売上高 (9月) 前回 1.0% (前年比) ドイツ 11/03 17:55 製造業PMI(購買担当者景気指数)(確報値) (10月) 結果 49.6 予想 49.6 前回 49.6 11/05 16:00 製造業新規受注 (9月) 予想 0.8% 前回 -0.8% (前月比) 11/05 16:00 製造業新規受注 (9月) 予想 -4.0% 前回 1.5% (前年比) 11/05 17:55 非製造業PMI(購買担当者景気指数)(確報値) (10月) 予想 54.5 前回 54.5 11/06 16:00 鉱工業生産指数 (9月) 予想 2.9% 前回 -4.3% (前月比) 11/06 16:00 鉱工業生産指数 (9月) 予想 0.2% 前回 -3.9% (前年比) 11/07 16:00 貿易収支 (9月) 予想 165.0億ユーロ 前回 172.0億ユーロ (貿易収支) フランス 11/03 17:50 製造業PMI(確報・購買担当者景気指数) (10月) 結果 48.8 予想 48.3 前回 48.3 11/04 16:45 財政収支 (9月) 前回 -1575.0億ユーロ 11/05 16:45 鉱工業生産指数 (9月) 予想 0.2% 前回 -0.7% (前月比) 11/05 17:50 非製造業PMI(確報・購買担当者景気指数) (10月) 予想 47.1 前回 47.1 11/07 16:45 貿易収支 (9月) 前回 -55.29億ユーロ 11/07 16:45 経常収支 (9月) 前回 15.0億ユーロ
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