【市況】 金が反落。ニューヨーク安と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て 現物相場の下げ一服が下支えになった。銀は夜間取引で先限が変わらずとなった。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が44円安〜24円高、金ミニが 100.5円安〜14.0円高、ゴールドスポットが578円高、銀が変わらず。 午前11時2分現在の出来高は、金が1万1177枚、金ミニが1万3676枚、ゴ ールドスポットが545枚、銀が1枚。 【NY金はリスク回避で手じまい売り】 金はリスク回避の動きが圧迫要因になった。米株式市場の調整局面の見方が出ていた が、株安に振れるなか、金に手じまい売りが出た。他の商品の下落も手じまい売りの要 因となった。一方、金ETF(上場投信)に投資資金が流入し、安値拾いの買いが入っ た。 再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、米国で 10月に発表された人員削減数は前月比183%増の15万3074人となり、10月 として22年ぶりの高水準を記録した。米政府機関閉鎖で米雇用統計の発表が延期され ており、労働市場に対する見方が今後の焦点になりそうだ。 米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、連邦政府機関の一部閉鎖で経済指標の発表 が滞り、インフレに関する公的統計が得られない状況の中で、自身は追加利下げに慎重 な姿勢を一段と強めていると述べた。米クリーブランド地区連銀のハマック総裁は、米 国のインフレ率が高止まりしていることを踏まえ、連邦準備理事会(FRB)は追加利 下げを実施するべきではないとの考えを示した。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総 裁は、FRBは独立性を維持しているため、短期的な政治的帰結に左右されずにインフ レを抑制できるとし、FRBの独立性は米経済だけでなく世界経済にとって極めて重要 になっているとの考えを改めて示した。 金先限は夜間取引で1万9822円まで下落した。ニューヨーク安と円高が圧迫要因 になった。円相場は1ドル=153円前後まで円高に振れた。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、堅調。きのうの海外市場では、押し目を買われる場面も見 られたが、リスク回避の動きを受けて手じまい売りが出た。アジア市場では、朝方の 3982.85ドルから、押し目買いが入った。 午前11時現在、4002.35ドルで推移、銀は4838セントで推移。前営業日 の大引け時点は金が3985.56ドル、銀が4825セント。 MINKABU PRESS
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