海外サマリー(14日)

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
NY金     2025/12 4,094.2  -100.3  シカゴ大豆  2026/ 1 1,124.50  -22.50
NY銀     2025/12 5,063.0  -254.0  シカゴコーン 2025/12   430.25  -11.25
NYプラ    2026/ 1 1,568.0  - 45.9  NY原油   2025/12    60.09   +1.40
NYパラ    2025/12 1,417.00 -60.20  ドル・円               154.52   -0.06
*ドル・円は日本時間の午前5時30分現在。貴金属、原油、大豆、コーンは暫定値。
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◎NY外為=ドル円は153円台半ばに急落も154円台半ばに戻す
 ドル円は下に往って来いの展開が見られ、序盤はドル安が優勢となり、ドル円は1ド
ル=153円台半ばに下落したものの買い戻された。前日や前々日の動きで155円台
の上値抵抗が強いことが確認され、リスク回避の雰囲気が流れていたこともあり、ドル
円は買い方から調整が出ていた。
 しかし、円キャリー取引への期待は根強く、下値では押し目を拾う動きも見られて
いた中、次第にドル円は買い戻され、朝方の下げを取り戻している。米株式市場でI
T・ハイテク株に買戻しが入り、ナスダックが大幅安からプラスに転じる中、ドル円
も下げ渋った。
 ただ、本日は買い戻されたものの、テクニカル的にドル円を155円台に押し上げ
たのはやや行き過ぎに見え、一時的な調整が起こってもおかしくはないとの見方も出
ていた。
◎NY貴金属=金は続落、米カンザスシティー連銀のタカ派発言で
 ニューヨーク金、銀は続落の動き。
 金12月限は続落。来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて、米カンザス
シティー連銀のシュミッド総裁が追加利下げに引き続き慎重な態度を示したことが重し
となった。追加利下げは労働市場を支える効果よりも、高インフレを定着させるリスク
の方が大きいとの認識を示している。同総裁は「関税は価格上昇の一因となっている可
能性はあるが、インフレへの懸念は関税問題だけにとどまらない」、「2%の物価目標
へのコミットメントが疑問視されるなかで利下げすれば、物価に長期的な影響を与える
可能性がある」と述べている。
 銀12月限は続落。金相場に連動した。
 プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナとパラジウムが続落。
 プラチナ1月限は続落。シュミッド米カンザスシティ連銀総裁のタカ派的な発言が重
しとなった。同総裁は10月に続き、12月のFOMCでも据え置きを主張する見通
し。
 パラジウム12月限は続落。プラチナに連動した。
◎LME=軒並み下落、中国経済の低迷や欧米の株安を嫌気し軟調
 アルミ3カ月物は反落。2880.50ドルで安寄りした後、2883.50ドルで
戻りを抑えられ、プラスサイドに戻すことはなく、売り優勢となった。銅が下げ幅を拡
大したことに足並みを揃え、今週の上げ幅を削る下落となった。今月6日の安値
2831.50ドルが支持線として意識され、2834.50ドルで下げ渋った。下げ
幅を縮小も欧米の株式市場が軟調に推移したことで、リスク回避の動きが強く、40ド
ル近い下落で引けた。
 銅3カ月物は反落。1万0881.50ドルで軟調に取引を開始。前日の米国株が米
追加利下げ観測が後退し、大幅安となったことを嫌気した。アジア時間の午前中に10
月の中国・鉱工業生産高が発表され、前月実績、事前予想を下回った。同月の小売売上
高も伸び悩み、不動産市況の低迷などによる中国経済の低迷が嫌気され、一段安とな
り、今月10日以来の安値となる1万0755ドルまで軟化し、一時200ドル近い急
落となった。1万0750ドルの節目が支持線となり、安値を離れ、1万0800ドル
台を回復。しかし欧米の株価の下落、ドル高・貴金属安が警戒され、戻り売り圧力は強
く、100ドル超の下落で引けた。なおナスダックス指数は売り優勢後に切り返した
が、この日のLME市場では織り込まれず。
◎NY原油=続伸、ウクライナ軍がロシアの主要輸出港を攻撃
 ニューヨーク原油の当限は続伸。ウクライナ軍の攻撃によって、ロシア黒海沿岸の主
要輸出港ノボロシースクからの石油輸出が停止した。ロシアの石油パイプライン運営会
社トランスネフチはノボロシースクへの供給を中止した。ノボロシースクからは日量
200万バレル規模が輸出されており、需給バランスに与える影響は大きい。カザフス
タン産石油を輸出するカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)も、ドローン
警報が解除されるまで輸出を一時停止した。
◎シカゴ大豆・コーン=急反落、典型的な「事実で売る」展開
 大豆は急反落。
 事前に買い煽られ過ぎていたことで、この日は典型的なセル・ザ・ファクト(事実で
で売る)展開となった。注目の米農務省(USDA)の需給報告で、米国産の新穀の生
産高や単収、さらに期末在庫が下方修正されたが、これらは事前予想の範囲内の評価。
逆にブラジル産の旧穀の生産高見通しが上方修正され、さらに新穀は据え置きも元々大
豊作見通しのため、中国との輸出競合面が嫌気された。これまでの上昇局面では無視さ
れていた中国の大豆を含むブラジル産の農産物2000万トンの買い付け合意などが蒸
し返された。11当限は急落納会となった。
 コーンも急反落。
 注目された米農務省(USDA)の需給報告は中立〜やや弱気の評価だったが、これ
までシカゴ穀物の騰勢を主導してきた大豆が大きく崩れたためコーンの下げ幅も大きく
なった。米国産の新穀の生産高や単収は下方修正されたものの、旧穀の国内消費が大き
く下方修正(飼料用の落ち込みが主因)されたことで、旧穀の期末在庫が上方修正。こ
れにより新穀の期末在庫も上方修正され弱気された。また大豆同様、ブラジルの旧穀の
生産高が上方修正されたことも嫌気された。
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