貴金属は、総じて反発して寄り付く見通し。金はニューヨーク金が小幅続落ながら、 ドル建て現物相場が4060ドル台に上昇、1ドル=155円台半ばの円安を受けて買 い優勢が見込まれる。銀は商いが成立すれば円安とドル建て現物相場の上昇を手掛かり にして浮上すると予想。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナはニューヨーク小幅安 もドル建て現物相場の上昇、円安から3ケタ高となろう。 午前8時13分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は58.57ドル高 の4071.04ドル、銀が109セント高の5069セント、プラチナが15.38 ドル高の1529.60ドル、パラジウムは25.75ドル高の1399.20ドル。 午前8時12分現在のドル・円相場は1ドル=155.52/54円で、前営業日の 大引け時点から0.54円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が2万0613円前後、銀は商い成立があれば、240円 台に上昇、プラチナは7180円前後、パラジウムは7000円前後。 【JPX金は現物高と円安を受けて買い優勢か】 NY金は引き続き米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測の後退が重石となってい るが、4000ドル割れは買い拾われ、底堅さも見せている。米政府機関の一部閉鎖が 解除され、これまではほとんどが見送られていた経済指標の発表が再開され始めている が、20日に発表される注目の雇用統計は9月分であり、最新の状況を反映した内容で はない。米経済の実情を把握するための経済指標が出そろうまでには時間を要すること が見込まれるが、これはFRBにとって米経済の実情を把握したうえで金融政策を決定 するのは困難な状況が続く可能性が高いことを意味することがNY金の買い支援要因と なりそうだ。 一方のJPX金はNY金の底堅い動きに加え、現物高、1ドル=155円台半ばの円 安傾向が買い支援要因となり、堅調で運ばれると予想。日銀の利上げが1月か3月に予 想されるものの、日米金利差を意識した円安傾向がJPX金を下支えすると見る。先限 が2万0700円台まで上げ幅を拡大できるかに注目したい。 銀はきのうの海外市場は、買い戻される場面も見られたが、米連邦準備理事会(FR B)の利下げ観測が後退するなか金が軟調となったことに追随安となった。 【プラチナは米利下げ観測後退や金、米株の軟調が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退を受 けた金、ハイテク関連株に過熱感があるとして軟調となった米株が重石となり、売り優 勢となった。 米連邦準備理事会(FRB)関係者から12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で は追加利下げに対し慎重な声が挙がっているが、1550ドル前後で下げ渋る底堅さも 見せている。決算の発表を迎えるハイテク関連株の動向も注目される。JPX先限は 7200円台を回復できるかに注目したい。 <今日の予定> ◆ ニュージーランド ◆ 【経済】06:45 生産者物価指数 2025年7-9月期(NZ統計局) ◆ オーストラリア ◆ 【経済】08:30 景気先行指数 2025年10月(WESTPAC) ◆ 日本 ◆ 【経済】08:50 機械受注 2025年9月(内閣府) 【経済】08:50 貿易収支 2025年10月速報(財務省) 【工業】12:00 原油・石油製品供給統計週報(石油連盟) 【工業】14:00 石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁) ◆ ユーロ圏 ◆ 【経済】18:00 国際収支 2025年9月(ECB) 【経済】19:00 消費者物価指数 2025年10月確報(EUROSTAT) ◆ イギリス ◆ 【経済】16:00 消費者物価指数 2025年10月(国立統計局) 【経済】16:00 小売物価指数 2025年10月(国立統計局) 【経済】16:00 生産者物価指数 2025年10月(国立統計局) 【納会】--:-- WTI原油 2025年12月限(ICE EUROPE) ◆ 南アフリカ ◆ 【経済】17:00 消費者物価指数 2025年10月(南アフリカ統計局) 【経済】20:00 小売売上高 2025年9月(南アフリカ統計局) ◆ アメリカ ◆ 【経済】21:00 住宅ローン申請指数(MBA) 【経済】22:30 貿易収支 2025年8月(商務省) 【経済】22:30 住宅着工・許可件数 2025年10月(商務省) 【経済】11/20 04:00 FOMC議事録公表 10月28-29日(FRB) 【工業】11/20 00:30 週間石油統計(EIA) MINKABU PRESS
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