【前週までのレビュー】JPXゴムRSS3は、買いが先行しているが、上海高に追随 した動きであり、ゴム独自のファンダメンタルズに変化がないことから、上海ゴムが上 げ一服となれば、軟化するとみた。 【調整安場面が近づくる】 JPXゴムRSS3号の活発限月4月限は、上値を模索する展開となった。11月 19日に一代の高値を更新すると、21日には339.4円まで上値を伸ばした。た だ、340円突破に失敗すると、その後は334円台まで軟化した。11月17日から の上昇は、産地相場や上海ゴムの上昇を上回っている。ただ、ファンダメンタルズに大 きな変化がないことから、仕掛け的に動きがあったとみる。節目の340円付近で上値 が重くなるようなら、目先、直近の上昇に対する調整安場面になる可能性が高いとみ る。 【海外勢の仕掛けで上昇か】 JPXゴムRSS3の活発限月の4月限は、11月7日から20日まで10連騰、上 昇率にして約7.9%となった。この間、タイオファーは65〜66バーツ台で推移 し、上海ゴムの中心限月の1月限は、1万4830元から1万5510元に上昇したも のの、上昇率は約4.5%だった。直近の上昇は、JPXゴムRSS3が主導したと言 える。 日本国内の天然ゴムのファンダメンタルズに大きな変化は見られない。このため、直 近の上昇は投機的な色彩が強いとみる。大阪取引所が公表している投資部門別取引状況 をみると、10月第4週に39枚の売り越しだった海外投資家が、同月第5週に79枚 の買い越しに転じると、その後も買いポジションを増やし、11月第2週には245枚 もの買い越しとなっている。ポジションの動きをみると、海外勢が仕掛け的な買いに動 いた可能性がある。現状の海外勢の知るデータはまだ発表されないが、値動きをみる と、まだ残っている可能性はある。ただ、既に340円付近まで上昇しており、過熱感 はある。海外勢が現受けに動く可能性は低いとみられるため、利食い売りに動けば、一 気に相場が崩れることも想定しておきたい。 【上海ゴムは1万5500元付近で戻りいっぱいか】 上海ゴムは、もみ合いとなった。中心限月の1月限は、11月5日に1万4740元 まで下落後、6日連続高となり、11月13日には1万5415元まで上昇した。チャ ート的には、10月20日の安値1万4675元と5日の安値1万4740元でダブル ボトムが形成された。ただ、6日からの反発には特に目立った材料はみられなかった。 また、19日に1万5510元まで上昇したものの、すぐに切り返されており、1万5 500元付近では、戻り売り圧力が強い。このため、目先、1万4500元〜1万55 00元でのレンジ相場を形成する可能性が高いとみる。 【東京ゴム活発限月の4月限のテクニカル要因】 ゴムRSS3号の活発限月の4月限は、上値追いの展開となった。10月下旬からの 値動きを確認すると、産地安を背景に、10月20日に304.2円まで下落後、産地 相場が底堅い動きとなったことから、買いが先行。10月30日には316.0円まで 上昇した。11月上旬は、310〜316円前後でのもみ合いとなっていたが、11月 10日に同レンジから上放れると、買いが加速し、11月19日に7月23日に付けた 一代の高値331.0円を上抜き、11月21日には339.4円まで上値を伸ばし た。 続伸となれば、節目の340.0円が最初の関門。同水準を上抜くと、節目の34 5.0円や350.0円を意識した展開になる。ただ、4月限は、20日まで10連騰 となっており、過熱感がある。反落となれば、11月7日の安値310.3円から21 日の高値339.4円までの上昇の38.2%押しとなる328円台が支持になる。同 水準を下抜くと、同期間の半値押しとなる324円台を目指すとみる。この価格帯も下 抜くと、320円割れを試しそうだ。 【今週の注目ポイント】 ドル・円相場に注目いたい。直近の上昇は、上海ゴムや産地価格の上昇より、先行し ている。ドル・円相場に連動している面もあり、ドル・円の上昇が一服するようなら、 売り圧力が強まるみる。 【相場予想レンジ】 11月24〜28日のJPXゴムRSS3号3月限の中心レンジ予想は320〜35 0円前後。テクニカルの支持線324.9円(11月7日の安値310.3円から21 日の高値339.4円までの上昇の半値押し)、抵抗線は340.0円(節目)。 MINKABU PRESS ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。
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