株価指数先物【引け後】 AI関連株の底入れ見極めつつショートスタンス

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 48780 -1140 (-2.28%)
TOPIX先物 3301.0 -11.5 (-0.34%)

 日経225先物(12月限)は前日比1140円安の4万8780円で取引を終了。寄り付きは4万8520円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万8455円)にサヤ寄せする形からギャップダウンで始まった。寄り付き直後につけた4万8280円を安値にロングが入り、前場中盤にかけて4万9050円まで下げ幅を縮める場面もみられた。ただ、4万9000円をキープできず、前場終盤にかけては4万8700円台での推移となった。後場中盤に4万8500円まで下げたが積極的にショートを仕掛けてくる流れにもならず、終盤にかけては4万8600円~4万8800円でのレンジを継続。

 米国市場ではエヌビディアが下落に転じたことで、半導体・AI(人工知能)関連株を中心に売りが広がったこともあり、東京市場でもソフトバンクグループ<9984>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げが日経平均株価を押し下げる要因になった。

 結局はソフトバンクグループ、アドバンテスト、東京エレクトロンの3銘柄で日経平均株価を1300円超押し下げる形だった。ソフトバンクグループは13週移動平均線(2万0150円)を割り込み、26週線(1万5610円)が射程に入ってきた。早い段階で13週線を回復する形でリバウンドをみせないと、先物市場では戻り待ち狙いのショートが優勢になりそうだ。東証プライムの売買高は33億株台と11月5日以来の水準に膨れた。ただ、半導体・AI関連株の持ち高調整が一巡したとみるには、エヌビディアの明確な反転も必要だろう。

 日経225先物は一時4万8280円まで売られ、ボリンジャーバンドの-2σ(4万7790円)が射程に入ってきている。売り一巡後は下げ幅を縮めたものの、-1σ(4万8980円)水準が抵抗線として意識されており、押し目狙いのロングを入れにくくした。-2σと-1σとのレンジに移行してくることで、瞬間的に-3σ(4万6890円)辺りにバイアスが強まる展開には警戒しておきたい。

 週足の日経225先物は+1σ(5万0040円)を割り込んだことで、中心値となる13週線(4万7540円)辺りまでの調整が意識されてくるとみられ、オプション権利行使価格の4万7000円から5万円辺りのレンジを想定。しばらくはスキャルピング中心の商いが続くと考えられる。

 NT倍率は先物中心限月で14.77倍に低下した。寄り付きは14.88倍と-1σ(14.97倍)を割り込んで始まり、-2σ(14.73倍)まで下げてきた。-2σまでの低下により、いったんはNTショートを巻き戻す動きが意識されそうだが、半導体・AI関連株の持ち高調整に対して内需株への資金シフトが目立ってきたことで、NTショートに振れやすい需給状況が続きそうである。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万1823枚、ソシエテジェネラル証券が1万3258枚、サスケハナ・ホンコンが3696枚、JPモルガン証券が2740枚、ゴールドマン証券が2665枚、バークレイズ証券が2618枚、モルガンMUFG証券が2597枚、野村証券が1706枚、SBI証券が1519枚、松井証券が1339枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が3万5369枚、ソシエテジェネラル証券が2万9576枚、モルガンMUFG証券が8196枚、バークレイズ証券が7237枚、ゴールドマン証券が6613枚、JPモルガン証券が6056枚、サスケハナ・ホンコンが3084枚、シティグループ証券が2872枚、ビーオブエー証券が2266枚、ドイツ証券が2145枚だった。

株探ニュース

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