【これからの見通し】ドル高円安基調継続も、週末を前にした調整に注意 来月の米中閣僚級通商協議を前に、中国は米国産品16品目の対抗関税対象からの除外を発表、米国は中国に対して10月1日から実施すると発表していた関税率の引き上げについて10月15日まで延期を発表と、両国関係の改善に向けた動きが見られるなど、地ならしの動きが進んでいる。 来週には閣僚級通商協議を前にした事務レベル協議が実施される見込みで、両国関係の改善期待が広がる展開。 ドル円、クロス円はこうした状況を受けて基本的にはしっかり。ドル円は今日の東京午前に108円26銭まで上昇。直近高値を超えて8月1日以来のドル高円安を記録した。 もっとも、利益確定の動きから東京午後には高値から若干値を落とす動きに。東京勢にとっては三連休、それ以外にとっても週末を前に、ドル買い円売りポジションの維持にやや警戒感が出ている。 完全に政治状況が主導した相場展開であり、トランプ大統領を初め、要人の発言内容一つで、相場の雰囲気が変化する可能性があるだけに、ある程度の調整が入りやすい展開。 もっとも流れはまだドル高円安方向。米中貿易摩擦は世界経済にとって現状最大のリスク要因であり、関係改善期待が相場に与える影響はかなり大きい。調整が一服すると、海外市場で再び上をトライする場面もありそう。 クロス円もドル円同様に下値しっかりの展開に。特に昨日ECB理事会での追加緩和実施を受けていったん大きく値を落とした後、下げた分以上に買い戻しが入ったユーロ円は、下値しっかり感が強く、上値を意識する展開に。中国との関係が深い豪ドル、NZドルも対円での買い意欲が見られる。 今日の海外市場で堅調な地合いを維持すると、来週にかけて大きな上昇も期待されるところ。 minkabu PRESS編集部 山岡和雅
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