【これからの見通し】米加市場はレーバーデーで休場、ロンドン市場で各国製造業PMIの発表

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】米加市場はレーバーデーで休場、ロンドン市場で各国製造業PMIの発表

 きょうは米国およびカナダ市場がレーバーデーのため休場となる。米債券および米株式といった為替相場にとって重要な手掛かりに欠けることになる。9月1日から米中双方が再び追加関税措置を実施しており、貿易戦争のエスカレートはとどまることを知らない状況。ただ、口先にせよ、双方の担当者は協議継続の姿勢を維持しており、決裂といった最悪の事態は回避されている。

 また、週末に発表された8月中国製造業PMIは49.5と前回49.7や事前予想49.6を下回った。しかし、今日発表された財新の中国製造業PMIは50.4と事前予想49.8や前回の49.9を上回り、50台を回復した。さらに、景気対策への期待もあるもよう。上海株は1%超の上昇となっている。一方、香港での学生デモが継続しており、香港株は軟調。日本株もマイナス圏で推移している。

 為替市場では、週明け早朝に円買いの動きが広がったあとは、ドル円、クロス円ともに買戻しが入っている。ドル相場は先週末からドル買いの動きが強まっており、ユーロドルは週明けも1.10台割れ水準での取引が続いている。このあとのロンドン市場では、ユーロ売りの動きが再燃するのかどうかが注目されそうだ。

 このあとの経済指標発表予定はロンドン時間午前に集まっている。スイス小売売上高(7月)、スイスSVME購買担当者景況指数(8月)、トルコGDP(第2四半期)、ドイツ製造業PMI・確報値(8月)、ユーロ圏製造業PMI・確報値(8月)、英製造業PMI(8月)などが発表される。金融当局者の講演は、メルシュECB理事、レーン・フィンランド中銀総裁が予定されている。

 英欧のPMIに対照的な結果がでれば、ユーロ対ポンド相場に動きがでそうだ。また、来週9月12日にECB理事会の開催が迫っている。市場ではマイナス金利の深堀りやQE再開についての思惑が広がっており、ユーロ売りに傾きやすい状況にあるようだ。ただ、先週にはQE再開は時期尚早との意見もでており、QEをめぐる観測報道などでユーロ相場は不安定な動きを示しそうだ。今週は、関係筋情報などには注意しておきたい。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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