株価指数先物 【週間展望】―米国市場の調整入り回避を見極め

配信元:株探
著者:Kabutan
 今週の日経225先物は、イラン戦争を巡る不透明感を背景にボラティリティ(変動幅)の大きい相場展開が見込まれる。中東情勢を受けた米国市場の動向に一段と注意を払うことになろう。

 先週の日経225先物は、週前半は膠着感の強い展開だったが、週後半は荒い値動きをみせた。18日に1490円高で一時5万5000円台に乗せる大幅反発を演じたものの、19日は一転して1920円安と前日の上昇分を打ち消し、5万2990円と5万3000円を割り込んで終えた。この時点で、足もとで支持線として機能していた75日移動平均線(5万3050円)を下回ってきている。

 19日の取引終了後のナイトセッションは、日中比340円安の5万2650円と同線を明確に割り込む形で始まったが、いったん5万3450円まで切り返した。だが、20日の祝日取引のナイトセッションでは一段と下へのバイアスが強まり、一時5万0900円まで売られ、日中比1970円安の5万1020円で終えている。9日につけた直近安値(5万1160円)を割り込み、ボリンジャーバンドの-2σ(5万1400円)を下抜け、-3σ(4万9370円)が射程に入ってきた。

 週足で26週線と-1σが位置する5万1640円水準を下回ってきたことで、-1σを挟んだ-2σ(4万9300円)と中心値(13週線:5万3970円)辺りのレンジが意識されてきそうだ。祝日取引での下げは20日の米国市場の下落の影響が大きいが、米国がイランへの地上部隊の大規模派遣に向けて準備を進めているとの報道が嫌気された。トランプ米大統領がイランとの交渉に消極的な姿勢を示したと伝わり、週末を前に投資家のリスク回避姿勢が強まった形である。

 NYダウは3日続落し4万5577ドルで終えているが、これにより52週線(4万5446ドル)に迫ってきた。また、S&P500指数やナスダックも同線に接近してきている。これら主要指数が同線を明確に割り込んでくると、調整トレンド入りしたとの見方が勢いを増すとみられる。その場合、ファンドなどがポジションを圧縮する動きを強めてくる可能性があり、東京市場でも下へのバイアスを強める一因となろう。

 一方で、日経平均株価は13週線(5万4140円)が抵抗線として意識されてきたが、52週線(4万5457円)との乖離は大きい。中東情勢が落ち着きをみせてくると、相対的に底堅さがみられる日本株への資金流入が意識されてくる可能性がある。逆に中東情勢がさらに混迷を強めてくる局面では、先物主導でのショートが強まりやすく、イレギュラー的に-3σ割り込んでくる展開も想定しておきたい。

 イランのアラグチ外相は日本側との協議を経て、日本関連船舶のホルムズ海峡通過を認める用意があると明らかにしたと報じられている。トランプ大統領は22日、48時間以内にホルムズ海峡の完全開放を行うよう、自身のSNSに投稿したと伝えられている。開放しなければ複数のイラン国内の発電所を攻撃すると報じられており、高水準で推移する原油価格の動向が手掛かり材料となってくるだろう。

 そのため、米国市場の調整トレンド入りの可能性を考慮しつつ、オプション権利行使価格の4万8000円から5万4000円と広めのレンジを想定する。

 20日の米VIX指数は26.78(19日は24.06)に上昇した。週間(13日は27.19)では下落している。週前半は低下傾向が続き、18日には一時21.47まで下げて支持線として機能していた25日線(22.33)を割り込む場面もみられた。週後半は上向きで推移する同線(25.22)にサポートされて上昇し、20日には一時29.28まで切り上がっていた。ただ、トレンドは上向きであるものの、9日につけた35.30を依然として下回っている。30.00を割り込んでいる状況下では、それほどリスク回避姿勢は強まらないとみられる。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.82倍(18日は14.89倍)に下落した。週間(13日は14.85倍)でも低下している。概ね75日線(14.85倍)と25日線(14.93倍)とのレンジ内での推移であった。週末は東証プライムの9割超の銘柄が下落するなかで、アドバンテスト<6857>[東証P]やファーストリテイリング<9983>[東証P]、ソフトバンクグループ<8035>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]の下げのインパクトが大きかった。しかし、インデックスに絡んだ商いによる一方向(全面高・全面安)の動きのなかでは、スプレッド狙いの売買は入れにくい状況だろう。

 3月第2週(3月9日-13日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の売り越しであり、売り越し額は3295億円の売り越し(3月第1週は7467億円の売り越し)だった。現物は4906億円の売り越し(同2377億円の買い越し)と10週ぶりの売り越し。先物は1611億円の買い越し(同9845億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しだった。個人は現物と先物の合算で4670億円の買い越しと2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1903億円の売り越しとなり、10週連続の売り越しだった。

 主要スケジュールでは、24日に2月全国消費者物価指数、米国3月製造業PMI、25日に日銀金融政策決定会合議事要旨(1月22~23日開催分)、米国10-12月期経常収支、米国2月輸入物価指数、米国2月輸出物価指数、26日にG7外相会合(~27日)、27日に権利付き最終日、中国1-2月工業企業利益などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
04月限 日経225 32737.29  TOPIX  2418.70
05月限 日経225 37572.13  TOPIX  2733.00
06月限 日経225 38172.67  TOPIX  2776.06
07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82
09月限 日経225 45016.28  TOPIX  3175.61
10月限 日経225 48779.14  TOPIX  3241.66
11月限 日経225 50323.66  TOPIX  3339.97
12月限 日経225 50536.54  TOPIX  3393.48
01月限 日経225 51525.23  TOPIX  3491.09
02月限 日経225 57045.65  TOPIX  3854.29
03月限 日経225 52909.45  TOPIX  3568.56

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 03月19日  54800  54800  52840  52990  -1920
26/06 03月18日  53510  55100  53460  54910  +1490
26/06 03月17日  53310  54370  53180  53420  -110
26/06 03月16日  52990  54060  52480  53530  +160
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 03月19日  3681.5  3681.5  3563.0  3573.5  -113.0
26/06 03月18日  3601.0  3696.5  3600.0  3686.5  +92.0
26/06 03月17日  3577.0  3644.0  3560.5  3594.5  +6.5
26/06 03月16日  3563.0  3623.5  3538.5  3588.0  -4.5
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
03月20日(06月限) 51060 -1930
03月19日(06月限) 52825 -165
03月18日(06月限) 53465 -1445
03月17日(06月限) 54105 +685
03月16日(06月限) 54275 +745
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
03月13日    542億円 -3199億円  2兆7910億円  -3931億円
03月06日    3742億円 +1033億円  3兆1842億円  -6841億円
02月27日    2708億円  +664億円  3兆8683億円  +3983億円
02月20日    2044億円  -119億円  3兆4700億円  +1303億円
02月13日    2163億円  -677億円  3兆3397億円  +4241億円
02月06日    2840億円  +703億円  2兆9155億円  +5530億円
01月30日    2136億円  -886億円  2兆3624億円  -4848億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
03月17日    1543万株   +120万株  9億8658万株   -1094万株
03月16日    1423万株   +238万株  9億9753万株   -1948万株
03月13日    1185万株   -1933万株  10億1701万株   +1億2988万株
03月12日    3118万株   +1225万株  8億8713万株   +4669万株
03月11日    1892万株   -6316万株  8億4044万株   -9093万株
03月10日    8208万株   +501万株  9億3138万株   -7283万株
03月09日    7707万株   -538万株  10億0421万株   -8087万株
03月06日    8245万株   +928万株  10億8508万株   -2294万株
03月05日    7317万株   +1015万株  11億0802万株   -7215万株
03月04日    6302万株   +880万株  11億8018万株   -3786万株
03月03日    5422万株   -247万株  12億1804万株   -3639万株
03月02日    5669万株    -93万株  12億5444万株   -1811万株

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