きょうのNY為替市場、ドル円は107円台後半での推移が続いている。NY時間に入ってやや売りが出たものの、日本時間0時のロンドンフィキシングで買いも見られた。きょうは第2四半期末の取引ということもあり、期末に絡んだ実需の動きも出ていたようだ。また、フィキシングを通過したあともドル買いが優勢となっており、107.90円近辺まで一時上昇している。ただ、108円台に入ると戻り売り圧力が強まりそうだ。 ただ、全体的には狭い範囲での振幅に終始していると言えよう。明日の米中首脳会談の結果待ちでポジションを傾ける雰囲気はない。108円台には慎重なものの107.50円水準は維持しており自律反発の流れを続けているようだ。 明日の米中首脳会談は約90分間が予定されている。この時間数に市場の一部からは、事前に合意した政策の微調整を追認するだけとの見方も出ている。市場は、最終合意はないものの、今回は中国からの輸入3000億ドルに対する新たな関税発動は見送られ、今後も協議継続というのがメインシナリオとなっているようだ。 ただ、週明けの市場がポジティブに反応するかは未知数。あくまで短期的な措置で、今後も追加関税のリスクなど不透明感は長引くとの見方も出ている。ドル円も米中首脳会談を受けての週明けの反応を確認したいといったところのようだ。 ユーロドルはロンドン時間の早朝に1.1360ドル近辺まで下落したものの、NY時間にかけて買い戻しも見られていた。しかし、1.14ドル台を回復することなく戻り売りに押されている。 きょうは6月の消費者物価指数(HICP)の速報値が発表になっていたが、コア指数は前年比1.1%と依然としてインフレ上昇の気配は見せていない。市場では、ECBが7月にも利下げを実施する可能性も徐々に聞かれ始めている。市場はその可能性を十分に織り込んではいないが、その利下げが実施されたとしても、せいぜいユーロドルの上値を抑える程度で、再び下値模索を強める可能性は小さいと見る向きもいるようだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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