弱い米指標でドル安優勢に ドル円は下に往って来い 下値での買い意欲が強い=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
弱い米指標でドル安優勢に ドル円は下に往って来い 下値での買い意欲が強い=NY為替概況

 きょうのNY為替市場でドル円は一時158.60円付近まで下落。この日発表の米小売売上高とミシガン大消費者信頼感指数が弱い内容となり、為替市場はドル安が強まった。今週のインフレ指標と合わせて、市場はFRBの早期利上げ期待を後退させている。ただ、ドル円については、売りが一巡すると159円台に戻す展開となり、結局、下に往って来いの展開となった。下値では押し目買い意欲が強いことを示唆する動き。

 7月の米小売売上高は予想外の減少となったが、アマゾンのプライムデーが6月に前倒しされたことや、W杯開催の反動など特殊要因も指摘されていた。

 一方、円については日銀が早ければ9月にも追加利上げに踏み切る可能性があるとの観測が浮上。日本政府が日銀の利上げを支持する姿勢を示したとも伝わっている。ただ市場では、9月に日銀が利上げを実施したとしても、その後の利上げペース加速やターミナルレートの引き上げを示すことができなければ、持続的な円高には繋がりにくいとの見方も出ていた。

 ユーロドルは一時1.15ドル台後半まで上昇。本日1.1570ドル付近に来ている100日線を上回る場面が見られた。1.15ドル台をしっかりと維持しており、8月以降のリバウンド相場の流れを継続。一方、ユーロ円は200日線を上回る展開となり、一時184円台半ばまで上昇した。

 ユーロドルは過小評価されており、今後数週間は緩やかに上昇する可能性があるとの指摘がアナリストから出ていた。同アナリストのモデルによると、ユーロドルの短期的な適正水準は1.16-1.1650ドルだという。主な背景は2年物スワップ金利差の縮小で、ユーロに対して強気の見方を支えているという。

 FRBが市場の利上げ観測をけん制でもしない限り、数日中に1.16ドルを突破する可能性は低いとも述べている。当面はテクニカル面での支持線となる1.15ドルちょうどを上回る水準で底堅く推移する可能性があると述べている。

 ポンドドルも1.35ドル台半ばまで一時上昇。リバウンド相場が続く中、7月に上値を拒まれた1.35ドル台半ばの水準に差し掛かっており、本格的なリバウンド相場に戻せるか注目される。一方、円安の動きは変わらず、ポンド円は215.65円付近に上昇。21日線に顔合わせした。

 米大手銀のエコノミストは、英中銀が今後数カ月以内に利上げに踏み切るハードルは高いとの見方を示している。今年中に利上げするには、インフレ圧力が一段と強まっていることを示す明確な証拠が必要になるという。英景気が脆弱で労働市場も弱いことから、年内を通じて政策金利は据え置かれると予想しているようだ。

 足元ではエネルギー価格上昇によるインフレ圧力が警戒されているものの、それだけでは利上げには不十分と指摘。英中銀が動くには、エネルギー価格のショックが幅広い物価上昇や賃金上昇を通じて、強い二次的インフレに繋がっている兆候を確認する必要があるとしている。つまり、エネルギー高による一時的なインフレ上昇ではなく、賃金やサービス価格など国内の基調的なインフレに波及するかどうかが、英中銀の利上げ判断の焦点になるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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