きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となった。相変わらず株にらみの展開に変化はない。きょうの米株式市場は前日の急伸の反動もあって大幅反落で始まったこともあり、為替市場はリスク回避のドル安・円高が優勢となった。 中国への懸念が根強い。東京時間に発表になっていた11月の中国工業部門企業利益が2015年12月以来の前年比でマイナスに落ち込んだ。また、ロイター通信の報道によると、トランプ政権がファーウェイやZTE製の機器の使用を米企業に禁止する緊急対応を宣言する大統領令を新年に出すことを検討していると伝えていた。 ドル円は一時110.50円付近まで下落しが、終盤になって米株に急速に買い戻しが強まり、ドル円も111円台に戻している。200日線を再び回復。 ダウ平均は600ドル超の下げから急速に切り返した格好。前日の急伸が反転のサインとの見方も出ているなか、米株が下げを切り返すか注目だったが、期待感を残す動きとなっている。 ユーロドルは買いが優勢となり1.14ドル台を回復。一時1.1450ドル近辺まで上昇。アナリストからはユーロドルはドル安のみが上げの望みとの指摘が出ている。米経済の先行き不透明感が強まっているが、ユーロ圏も先行きに明るさがなく、政治的な不透明感も根強い。ユーロのリバウンドにはユーロ圏のニュースの大きな改善が必要だが、短期的にはない可能性が高いという。ドル安がユーロを押し上げる可能性はあるが、円や金をアウトパフォームすることは難しいのではとも指摘聞かれた。 ポンドドルは1.26ドル台半ばで上下動。方向感がなく、来年のEU離脱交渉の行方次第といったところ。1月14日にメイ首相とEUが合意した離脱協定を英議会が承認するのか結果待ちの状況。メイ首相は合意なき離脱のシナリオを協議するために1月2日に閣僚たちを招集するよう指示したと伝わっている。英議会を通過できるのかかなり不透明な情勢に変化はない。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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