ドル円、クロス円がともに上昇、欧州株堅調=ロンドン為替概況 21日のロンドン市場は、ドル円、クロス円がともに高値を伸ばしている。前日にトランプ米大統領がFRBの利上げ路線に苦言を呈したことが、株式市場の支援材料となっているもようで、欧州株が堅調に推移している。米債利回りが上昇し、10年債は2.84%台へと一段高。トルコが連休に入っており、リラ相場は落ち着いている。23日の米中関税発動を控えて事前に両国が協議する予定。また、FOMC議事録やパウエルFRB議長のジャクソンホール演説など週後半には注目イベントが集中しており、きょうは材料難。株式にらみの展開となっている。 ドル円は110円台前半での取引。ロンドン朝方には110.00-20レベルでの揉み合いが続いていたが、欧州株が次第に上げ幅を拡大する動きとともに米債利回りも上昇。ドル円は再び買いに動意付き、高値を110.29レベルまで伸ばした。その後も110.20台に高止まりしている。 ユーロドルは1.15台前半での揉み合い。東京午前に1.15台乗せから1.1542レベルまで買い上げられた。その後は1.15台を維持しながらの揉み合い相場が続いている。ロンドン市場でも下押しは1.1505レベルまでにとどまっている。ユーロ円は一段高。126円台後半での上下動を抜け出して、一時127.16レベルに本日高値を更新。ロンドン早朝に発表された7月ドイツ生産者物価指数は予想通り、前回値と同水準となり、特段の反応はみられなかった。欧州株高とともに円売り圧力でユーロ円が買われた。 ポンドドルは1.28台前半での取引。ユーロドルにやや遅れて東京午後に高値1.2846レベルをつけた。その後は売り戻しに押されて1.2810近辺まで反落。しかし、1.28台は維持されての揉み合いとなっている。ポンド円は東京市場で上昇したあと、141円台前半での揉み合いとなったが、ロンドン中盤にかけては再び上昇した。高値を141.55レベルに伸ばしている。対ユーロでは、序盤に売られたが、中盤には買い戻されている。きょう、あすとEU離脱協議が再開する。きょうはラーブ英離脱担当相とバルニエEU交渉官が会談する予定。英欧首脳会談に向けた下地がつくれるかどうか。10月に迫る実質的な合意期限まで余裕は少ない。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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