ドル円は110円台後半で膠着 明日の日銀の国債購入に注目=NY為替チェック

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 ドル円は110.90円近辺での推移となっている。きょうのNY為替市場は次第にドル高・円高の動きも見られ始めており、ドル円は110円台後半の水準で膠着している。トルコリラが急反発したことから懸念も一服し、きょうは111円台まで買い戻される場面も見られた。

 銀行への流動性供給や為替介入などトルコ当局の金融市場安定化措置で一旦落ち着いている。しかし、根本的に問題が解決したわけではなく、トルコのエルドアン大統領が米電子機器をボイコットするなど対決姿勢を鮮明にしている。「トルコに攻撃を仕掛ける者はコストを支払うことになる」などと述べていた。米株式市場や米国債利回りは上昇しているものの、なお懸念は根強くあるようだ。

 ドル円に関しては明日の日銀の国債購入に注目が集まっているようだ。5年超から10年と10年超の超長期の国債のオペが予定されている。先日の決定会合で日銀は、ゼロ近傍に目標を設定している10年債利回りの値動きの許容範囲を0.2%程度まで拡大する方針を示唆した。場合によっては今回のオペは購入額を減額するのではとの憶測が市場に出回っている。

 ただ、市場の一部からは10年債で0.1%が一つの目安となっており、その水準を下回っているようなら減額の可能性もあるとの見方も出ている。しかし、きょうの10年債は0.1%付近での推移となっている。また、トルコリラの急落で市場がやや不安定になっており、やりにくい面もありそうだ。

USD/JPY 110.91

minkabu PRESS編集部 野沢卓美
 

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