[Vol.1255] 金(ゴールド)は魔性の存在!?

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反落。米主要株価指数の反落などで。118.75ドル/バレル近辺で推移。

金反落。米10年債利回りの反発などで。1,857.80ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年09月限は12,980元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年07月限は753.5元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで914.6ドル(前日比10.1ドル拡大)、円建てで4,000円(前日比14円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月13日 17時51分頃 6番限)
7,980円/g
白金 3,980円/g
ゴム 257.0円/kg
とうもろこし 54,990円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 4月7日午前8時59分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス


出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「金(ゴールド)は魔性の存在!?」

前回は、「原油・石油株の高止まりは続く」として、今後の原油相場の方向性について、筆者の考えを述べました。

今回は、「金(ゴールド)は魔性の存在!?」として、人にとって金(ゴールド)はどのような存在か、筆者の考えを述べます。

「金(ゴールド)とは何か?」と問われた時、何と答えますか? キラキラしているもの、価値がありそうなもの、戦争が起きると価格が上がりそうなもの、スマートフォンの電子回路に使われているもの、世界共通のお金、Au(元素記号)・・・など、さまざまでしょう。

金(ゴールド)を定義する言葉の種類は広範囲です。それだけ、金(ゴールド)はさまざまな所に存在し、多種多様な場面で利活用されています。多種多様ゆえ、筆者は金(ゴールド)に、「魔性(ましょう)の性質」があるという印象を抱いています。

「魔性」とは、魔物が持つような人をまどわす性質のことです。有史以来、金(ゴールド)は魅惑的な輝きと希少性で、人々を魅了してきました。時には争いの火種になったりしました。また、心のより所(信仰の対象)、価値を付与する対象(お金)にもなりました。

金(ゴールド)が存在していることで、人の心が丸く暖かくなったり、鋭く冷たくなったりしてきたことを振り返ると、人は歴史的に、金(ゴールド)にまどわされてきたと言えるでしょう。まさに、人にとって金(ゴールド)は「魔性」の存在なのです。

図:金(ゴールド)は魔性の存在!?


出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。