[Vol.2222] 短・中期視点は「金融政策・伝統的有事」

著者:吉田 哲
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原油反発。米主要株価指数の反発などで。90.54ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。4,424.32ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は17,850元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年07月限は598.7元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2526.57ドル(前日比26.93ドル縮小)、円建てで13,602円(前日比62円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(5月28日 18時04分時点 6番限)
23,102円/g
白金 9,500円/g
ゴム 418.5円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「短・中期視点は『金融政策・伝統的有事』」
前回は、「近年、景気回復期でも金(ゴールド)上昇」と題して、S&P500の10度の上昇・堅調期の騰落率(NY金先物とともに月間平均ベース)について、述べました。

今回は、「短・中期視点は『金融政策・伝統的有事』」と題して、株と金(ゴールド)の値動きにおける過去と現在について、述べます。

以下の図は、株と金(ゴールド)の値動きにおける過去と現在です。2010年ごろから、右の「現在」が常態化しています。中央銀行の金融政策や、伝統的有事の中でも行き過ぎた有事・不安が、短・中期視点の「株高・金高」「株安・金安」の要因となっていると考えられます。

過去は、景気動向を起点とした、好景気(不景気)→株高(株安)→金(ゴールド)安(高)でした。株が高い時は金(ゴールド)が売られ、株が安い時は金(ゴールド)が買われるという、株が主、金(ゴールド)が従の関係でした。

しかし、2010年ごろ以降、実際の値動きやそれらをもとに計算された相関係数が示すとおり、株と金(ゴールド)は同じように動くようになりました。

2008年のリーマン・ショックをきっかけに注目されるようになった主要国の「金融政策」が、大きな要因になっていると考えられます。

例えば、2022年2月にウクライナ戦争が勃発しましたが、その翌月の2022年3月と翌年の2023年2月を比べると、NY金(ゴールド)の価格は下落しました。

戦争が勃発したのに、なぜ金(ゴールド)価格は下落したのでしょうか。主要国で、戦争勃発を機に悪化する懸念が大きくなったインフレを退治するため、利上げが行われたためです。

図:株と金(ゴールド)の値動きにおける過去と現在
図:株と金(ゴールド)の値動きにおける過去と現在
出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。