ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約70~120トン。9月5日の価格はキロあたり39.87~41.35バーツ、RSS3号タイ主要港9月積価格は156.0~158.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月31日現在14,208トン(前旬比345トン増)。
7月下旬の入出庫は入庫1,173トン、出庫828トン。

◆展開予想

 週前半は先週以来の中国当局による自動車購入規制緩和を受け上海ゴムが堅調に推移する中、上海買い-東京売りの取引や受渡供用期限切れ懸念もあってか東京市場は軟調に推移したが、水曜日に上海ゴム大幅上昇、中心限月で12,000元を突破し、東京市場も追随、先限で165円台を回復する動きとなった。また、週後半には米中が10月初旬の閣僚級協議開催で合意、107円台まで円安が進行したこともゴム価格のサポート要因となった。

 9月6日正午過ぎ現在RSS先限は166.5円前後、TSR先限は141.2円前後の取引。週の高値はRSS167.1円/TSR141.2円、週の安値はRSS160.0円/TSR141.0円。

 東京ゴム当先限は順鞘幅が縮小しフラット化、当月限に“期限切れ”懸念はあるものの産地対比で割安感がある為、売り圧力が強まらず、むしろ一定の買いが見受けられる。一方で先限は“割安”幅が大きい場面での買い気はあるが、商いが弾まない中、中国系裁定取引の東京ゴム売りが上値を抑制しているとみられる。産地価格は170-175円程度で東京ゴムは依然“割安”圏であるものの材料不足感は否めず、焦らず押し目を買い拾う姿勢が望ましいだろう。先限のレンジは160.0~170.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp