ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~10トン。12月15日の価格はキロあたり51.92~52.20バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は164.5~166.5セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月20日時点6,060トン(前旬比499トン減)。

 11月中旬の入出庫は入庫1,310トン、出庫1,809トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続落、上海ゴムはレンジ内での動きとなる中、OSEゴムは週半ばの上海ゴム下落とFRBのハト化に伴う円高進行により大幅下落、中心限月は直近安値を更新する233.3円まで売り込まれたものの、週末にかけては上海ゴムの反発と円高一服を受けて下げ幅を縮小している。株式は上昇、FOMCを受けて来年3回の利下げが有力となり米金利が低下したことを好感、商品も貴金属・原油ともドル安を背景に上昇となったものの、ドル円は一時140.99円まで急速な円高ドル安が進行する場面があった。

 12月15日引け時点のRSS5月限(中心限月)は238.1円、TSR3月限(中心限月)は207.0円。週の高値はRSS245.1円/TSR211.0円、週の安値はRSS233.3/TSR205.0円。

 現物価格は横ばいも円高を受けて235円程度に下落。上海ゴムは在庫積み上げが続くも11月の自動車生産・販売は好調を維持しており今後は需要動向が重要になろう。国内当先限は実勢で順鞘5.0円程と緩やかな順鞘を形成、月後半からは国内在庫が増加に転じる可能性があることから、順鞘推移が定着するか。主要産地の天候は回復傾向で現物成約も増加しているが価格変化少なく、国内市場は割安圏での推移が続いている。来週は日銀会合に絡むドル円の変動に注意しながら押し目買い方針を維持したい。中心限月は230.0~250.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp