ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約100~120トン。10月31日の価格はキロあたり37.35~37.80バーツ、RSS3号タイ主要港11月積価格は147.0~149.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、9月30日現在15,383トン(前旬比414トン増)。
9月下旬の入出庫は入庫1,054トン、出庫640トン。

◆展開予想

 東京ゴムは続伸、上海ゴムが上昇基調を維持し、中心限月は一時9月以来の12,000元強を付ける等しっかりとした展開。タイで発生した病害の続報はなく、産地価格も大きな変化が見られなかったものの、上海高につられる形で東京も上昇、170.0円を突破すると先限は一時174.7円まで上昇した。ただ、週末を控え株式下落・FRBの利下げの影響もあってか、ドル円は108円近辺まで円高が進行、東京ゴムの上値を抑制している。

 11月1日正午過ぎ現在RSS先限は172.4円前後、TSR先限は148.9円前後の取引。週の高値はRSS174.7円/TSR148.9円、週の安値はRSS169.0円/TSR148.9円。

 東京ゴム当先順鞘幅は19.4円程度、期先価格は上昇したが順鞘拡大は一服。10月限の納会では産地価格(169円程度)対比での割安面に着目した受け意欲が一定数見られた。ただ、シンガポール対比での東京ゴム先限価格は1ヶ月程度の価格差見合いでは“割高圏”に達しており、積極買いは控えたい水準にある。一方で、直近の値動きは上海ゴムに連れており上海ゴムの値動きに注意が必要だろう。東京ゴムは、順鞘幅が大きく乗換商いが先限価格を圧迫しやすく、また“期限切れ”懸念が依然として相場の重石になりやすい為、海外2市場の価格に気を配りつつ戻り売りを検討する場面と考える。先限のレンジは160.0~175.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp