ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。3月29日の価格はキロあたり81.81~83.55バーツ、RSS号タイ主要港4月積価格は239.0~241.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月10日時点11,603トン(前旬比79トン増)。

 3月上旬の入出庫は入庫843トン、出庫764トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅安後に反発、上海ゴムは週明けから下げ渋ると横ばい後に上昇に転じる中で、OSEゴムは週明け以降も大口の売りに押され、中心限月は一時313.2円まで売り込まれるも海外市場・現物価格の下げ止まりを受けて反発に転じると320円台後半まで上昇している。株式は上昇、堅調な米経済と米利下げ観測を背景に買い優勢。商品は金が史上最高値更新しその他工業系貴金属も反発、原油も上昇に転じている。ドル円は政府当局者からの口先介入頻度が増加する中、151円台前半で横ばいの動きとなっている。

 3月29日引け時点のRSS9月限(中心限月)は328.6円、TSR6月限(中心限月)は248.0円。週の高値はRSS330.9円/TSR251.0円、週の安値はRSS313.2円/TSR248.0円。

 現物価格は263円程に下落、成約量は減少も週後半に下落の動きが一服した。上海ゴム在庫は小幅に増加も新規売りは減少傾向であった。OSEゴムは週半ば以降に期近限月にまとまった買いが入り逆鞘幅は拡大、現物市場対比での割安幅が再び大きくなり、ヘッジ買いを呼び込んだか。産地では減産期明けが早まるとの観測があり今週の下落要因になった可能性があるものの、国内市場の割安感は引き続き強いことから目先は押し目買い方針を維持、現物価格動向に注意を払いながら慎重に取引を進めたい。中心限月は320.0~345.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp