ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。3月7日の価格はキロあたり67.39~68.37バーツ、RSS号タイ主要港3月積価格は236.0~240.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月10日時点6,726トン(前旬比391トン増)。

 2月上旬の入出庫は入庫1,336トン、出庫945トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続落、上海ゴムは特段の材料ないもののじり安傾向となり中心限月が17,500元を割込む中で、OSEゴムは円高進行の影響が大きく、中心限月は週明けこそ360円台スタートも週末にかけては350円台を割込んでの引けとなった。株式は日米で大幅下落、“トランプ関税”が二転三転する中でリスク回避の動きが強まった印象、商品はドル安進行によりドル建て貴金属は反発も円建ては下落し原油はドル建て・円建て共に大幅続落、ドル円は日本の長期金利上昇と米長期金利低下により147台半ばまで円高ドル安が進行している。

 3月7日引け時点のRSS8月限(中心限月)は349.7円、TSR6月限(中心限月)は398.0円。週の高値はRSS365.3円/TSR308.0円、週の安値はRSS347.6円/TSR298.0円。

 現物価格は351円程に下落、減産期を控えて先物対比での下げ幅は限定的であったが、先週に引続き円高進行が換算値を押し下げた。上海ゴム在庫は19万トン台後半まで増加傾向を維持、来週は全人代における具体的な経済政策や2月の中国自動車統計に注意したい。OSEゴムは円高進行により想定レンジ割込んでおり、まずは下げ止まり位置を見極める段階だろう。輸入採算比では割安圏であるがショートカバーもあってか先週末よりも割安幅は縮小方向に動いており、上海ゴム・ドル円の変動次第では一段安にも警戒が必要であるものの、割安感が一層強まる場面では押し目買い方針が有利だと考える。中心限月は340.0~360.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp