[Vol.2191] 金(ゴールド)と株価指数の相関係数は?

著者:吉田 哲
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原油反発。中東情勢の激化観測などで。97.46ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。4,751.05ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は17,140元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年05月限は640.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2723.6ドル(前日比13.90ドル拡大)、円建てで14,741円(前日比49円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(4月9日 17時04分時点 6番限)
24,886円/g
白金 10,145円/g
ゴム 396.1円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「金(ゴールド)と株価指数の相関係数は?」
前回は、「銅が1.2倍、株価指数は何倍?」と題して、S&P500、原油、銅の価格推移を、確認しました。

今回は、「金(ゴールド)と株価指数の相関係数は?」と題して、S&P500、金(ゴールド)の価格推移と相関係数を、確認します。

相関係数は、二つの数値の関わり方を示す値です。マイナス1と1の間で決定し、マイナス1に近づけば近づくほど、二つの数値は逆の動きをしている(マイナス1は真逆)、1に近づけば近づくほど、二つの数値は同じ方向に動いていることを意味します。同係数は、世に言う「株と金(ゴールド)は逆相関」の目安として使用されることがあります。

ここでクイズです。1984年から1999年までの16年間、S&P500とニューヨークの金(ゴールド)先物の相関係数はマイナス0.64と、やや強い逆相関を示しましたが、2010年から2025年までの16年間の相関係数はいくつだったでしょう?

二つの関係が逆相関であれば、少なくとも同係数の符合は「-(マイナス)」になるはずです。また、近年、金(ゴールド)投資を促すレポートや動画などで、「株と逆相関の金(ゴールド)を同時に保有すれば安心」という趣旨の情報が散見されていることを考えれば、値はマイナスでかつマイナス1に接近するかもしれません。

このクイズの答えは「0.84」でした。逆相関はおろか、強い順相関といっても言い過ぎではありません。金(ゴールド)相場が上昇(下落)する時、S&P500も上昇(下落)する、という傾向が強いことが分かります。

「長期視点では金(ゴールド)価格も上がっているのだから、逆相関でなくても問題ない」というご意見もあろうかと思います。

とはいえ、1985年からの16年間は確かに、逆相関の傾向はあったのです。それが2010年以降、二つの価格推移の関係が真逆といってもよいような状況になっていることについては、留意しなければならないでしょう。近年は、「両方一緒に下がる」ことが、短期視点でしばしば起きているためです。

図: S&P500、金(ゴールド)の価格推移と相関係数
図: S&P500、金(ゴールド)の価格推移と相関係数
出所:ブルームバーグのデータより筆者作成 イラストはPIXTA

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。