週刊石油展望

著者:三浦 良平
 先週末のWTI原油は前週比 1.72ドル高の64.63ドル、ブレント原油は同1.27ドル高の67.62ドルとなった。

 前週末の海外原油市場は、これまでの上昇に対する利食いが入ったほか、米金利の上昇によるドル高・株安進行が嫌気され売りが強まる展開となった。

 先週に入り、1日はOPECプラスの会合において増産が検討される見通しとなっていることが重しとなったほか、米長期金利の上昇懸念からドル高が進行していることも嫌気され軟調な推移となった。翌日にかけても、引き続きOPECプラスが減産緩和に動くとの警戒感から軟調な展開。また、引けにかけて株式市場が利食い売りに押されたことも重しとなった模様で、API統計において原油在庫が増加していたことから下値を切り下げるも、その後押し目では買いが入り、下げ幅を縮小する動きとなった。3日は、OPECプラスが4月以降も現状の減産体制を維持する可能性があると報じられたことが好感され反発となる。EIA統計では寒波で製油所が停止していた影響からガソリン等製品在庫が過去最大の減少幅となった一方、原油在庫は急増。その後は、ドル高の進行や株式相場の軟調さが嫌気されやや上値重い展開となった。4日に行われた注目のOPECプラス会合では、4月以降も現行の減産体制をほぼ維持する見通しとなったことや、サウジアラビアが目先は自主減産を継続する意向を示したことが好感され急伸する格好となった。今回の協議では、ロシアが13万B、カザフスタンが2万Bの増産を認められた模様。5日の東京時間でも上値を伸ばす展開が続いた。



 先述の通り、4日のOPECプラス会合では、4月から現行日量720万バレルの減産枠縮小とサウジアラビアの自主減産100万バレルの停止が予想されていたが、減産枠は原則据え置き、さらにサウジの自主減産継続とが決定し、強気サプライズとしてマーケットは買い一色となった。テクニカル面でみると、WTIで2019年半ば、及び2020年年初、それぞれ65ドルを少し超えたところで跳ね返されており、その値位置を達成した後は一定程度の利食い売りが入ってもおかしくはない。ただし、利食い売りで押された後、押し目では買いを入れやすい環境ではあるので、突っ込み売りを避けながら、次の買い場を探す展開が想定されるところだ。

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長代理として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。