【これからの見通し】きょうは米FOMC会合、米朝会談通過でリスク軽減 きょうはFOMCの6月会合の結果が発表される。FF金利誘導目標を0.25%引き上げることで市場のコンセンサスは形成されている。注目はFOMCメンバーの金利見通しとなっており、今年の利上げ回数が3回に留まるのか4回に上方修正されるのかが焦点。また、FOMC声明でのインフレ動向の分析も気掛かり。4月PCEデフレータは2%とインフレ目標水準と一致。昨日発表された5月消費者物価指数は前年比+2.8%と4月の+2.5%から伸びが加速していた。ただ、前回の会合である程度のオーバーシュートを許容するとしており、どの程度の許容幅や期間が認められるのか詳細を確認したいところだ。この点については、パウエルFRB議長会見での質疑応答が注目される。 FOMCに先立つイベントとしては、英国の一連の物価指標発表、米国の生産者物価指数の発表などが予定されている。欧州ではユーロ圏鉱工業生産が発表される。また、イタリア30年債入札が予定されており、無難に通過すればリスク選好の反応がみられそうだ。 英国では昨日の下院での審議採決でEU離脱修正案が否決された。議会のEU離脱交渉への介入強化が回避されている。ひとまずメイ政権の信任が保たれた格好となり、ポンド買いを誘っていた。しかし、譲歩を重ねての結果だけに、メイ政権の弱体化が印象付けられる面もあろう。足元ではポンド買いは一巡しており、テクニカルな投売りを誘発するリスクも想定しておきたい。その面からも英物価指標の結果が注目されそうだ。 ドル円は110円台後半での推移。日経平均の続伸など米朝首脳会談を通過してリスク警戒感が軽減している。きょうはFOMC会合といった一大イベントが予定されており、ドル相場に対する注目度が高まりやすい。通常であれば、イベント通過で短期ポジションに調整が入りやすいが、FOMCの内容次第でもありきょうはどうか。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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