【本日の見通し】ドル円はしっかりの動きも、154円台半ばからの買いに慎重

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【本日の見通し】ドル円はしっかりの動きも、154円台半ばからの買いに慎重
   
 昨日(現地時間9日夜)に上院でつなぎ予算の採決に向かうための手続きに関する動議が可決され、史上最長となった米連邦政府機関閉鎖の解除が見えてきたことでドル円はしっかりの展開。この後本会議での採決を経て下院に回り、下院での採決を経て大統領が署名することで、つなぎ予算が成立し、連邦政府機関の閉鎖が解除される。早ければ現地時間10日夜(日本時間で昼過ぎ)には上院本会議での合意に至るとみられている。下院は共和党が過半数を占めているうえに、上院で行われていたフィリバスターなどの議事妨害の手段がないため、合意が見込まれている。下院で早ければ現地時間11日に合意が得られれば、現地時間12日からの政府機関再開となる。
  
 こうした流れからドル円はしっかり。政府機関閉鎖という米経済にとっても厳しい状況が改善されることでドル買いが入りやすい地合いとなる。日米金利差縮小期待後退による円キャリー取引の拡大を受けたドル円の堅調さという流れもあって、ドル円は上方向を意識する展開。
  
 ただ、昨日の高値が154円30銭台で抑えられるなど、154円台半ばからの買いには慎重姿勢が見られる。上値追いを仕掛けていったん失敗した場合、調整の動きが入る点に注意。このところ動きがやや荒くなる傾向があり、ポジション調整からのドル売りが想定以上の値幅となる可能性がありそう。
  
 ユーロ円などクロス円も基本的にしっかりとなりそう。ユーロ円は178円台半ばが重くなっているが、下がると買いが出る展開。ポンド円は203円台に乗せてきている。203.30を超えると、もう一段の上昇が期待される。
  
 ユーロドルは1.15台を中心とした推移。方向性を探る展開。ポンドドルは1.31台後半でややしっかりした動き。直近安値が切り上がりながら上昇しており、地合いは堅調。ただ、今日の英雇用統計、木曜日の英GDP速報値などの発表を控えて、動きが慎重になる可能性がある。
  
MINKABUPRESS 山岡

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