ドル円は110円ちょうど付近で推移 G7サミットは想定内=NY為替前半

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうのNY為替市場、ドル円はやや上げが一服しているものの、110円ちょうど付近での推移を続けている。週末のG7サミットは首脳宣言は出たものの、トランプ大統領が直ぐに反故にするなど米国とG6との亀裂を鮮明にした。これを受けて週明けの市場の反応が警戒されていたものの、波乱はなく無難な通過となっている。

 ある程度想定範囲内だったこともあり、市場は明日のシンガポールでの米朝首脳会談やFOMC、ECBといった重要イベントに直ぐに気持ちを切り替えたようだ。

 株式市場も堅調な推移が見られ、米国債利回りも上昇していることから、円安の動きがドル円をサポートしている。上値追いまでは見られていないが、下押しすることなく底堅い展開を続けている状況だ。目先は110.20円付近に200日線が来ており意識される。

 ユーロドルは1.18ドルを挟んで上下動。ロンドン時間には1.1775ドル付近まで値を落としていたが、21日線の上をしっかりと維持しており底堅い展開を続けている。ユーロ円が一時130円台まで上昇していることもサポートしているようだ。

 ユーロに関しては今週のECB理事会が最注目イベントとなる。市場では出口戦略に向けた議論が行われると期待されている。ただ、9月で現在の資産購入プログラムが終了したあとの具体策の発表まではないのではとの見方も出ている。それについては7月が有力。ただ、声明やドラギ総裁の会見で何らかのヒントが出ることを期待した動きも出ているものと見られる。

 現在、月300億ユーロペースでの資産購入を100億ユーロまで縮小し、年内には終了との見方が優勢のようだ。ただ、第1四半期の減速からの回復を示す指標がまだ確認できていないことは留意する必要はありそうだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美
 

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