ユーロは下値模索との声も ポピュリスト政党が勢力増すリスクも指摘=NY為替チェック

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 イタリア政治が混迷する中、ユーロの下落が目立っている。イタリアのマッタレッラ大統領は再選挙を実施するよう命じた。「五つ星運動」と「同盟」が次期首相に指名したコンテ氏が前日、財務相の人選を巡って大統領と合意できずに組閣を断念した。早ければ夏にも選挙実施との報道も流れる中、事実上のユーロの賛否を問う選挙との声も出始めている。

 ユーロドルは一時1.15ドル台前半、ユーロ円も125円ちょうど付近まで一時下落した。「五つ星運動」のディマイオ党首が、連立のための政策で「ユーロ離脱を想定したことは一度もない」とのSNSへの投稿をきっかけにNY時間にかけて買い戻しも見られたものの、上値での戻り売り圧力は根強く、ユーロドルは1.16ドル台を回復できずにいる。

 今回の件で市場からは1.10ドルまでの下げの可能性も出始めている。再選挙を実施しても、ポピュリスト政党が勢力増すリスクもあり、そうなるとユーロ離脱に向けた国民投票も現実味を増すと見ているようだ。

EUR/USD 1.1559 EUR/JPY 125.58 EUR/GBP 0.8720

minkabu PRESS編集部 野沢卓美
 

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