【これからの見通し】金融当局者の講演と経済統計、きょうは英米の材料に注目 昨日の米FOMC議事録は、インフレのある程度のオーバーシュートを許容するとしており、市場では利上げを急がない姿勢と捉えていた。米債利回りは低下、米株はしっかりとして取引を終えていた。そのなかで、ドル円は109円台前半と水準を下げてきている。ただ、東京市場を見る限りにおいては下値での買いも入っており、売買が交錯。前日ほどリスク回避ムードは高まっていないようだ。 この後の海外市場では、英国と米国関連のイベントが注目される。ロンドン時間には英中銀主催会合でダドリーNY連銀総裁、カーニー英中銀総裁などが講演する予定。リファレンス金利についての話題ということで、金融政策関連の発言内容が期待されよう。経済指標では、英小売売上高(4月)が発表される。今回は前月比+0.9%と前回の-1.2%から上向くことが見込まれている。 NY時間には、ボスティック・アトランタ連銀総裁がダラス連銀の会合で冒頭あいさつを行う予定。ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の講演ではITと労働市場について論議される。米経済指標は、新規失業保険申請件数(19日までの週)と中古住宅販売件数(4月)が発表される。今回は年率換算555万戸と前回の560万戸から減少する見込み。 また、欧州関連ではECB議事録(4月25日、26日開催分)が公表される。プラートECB理事の講演が予定されている。イタリアでは大統領がコンテ氏に組閣要請と報じられており、連立政権が本格的に始動する。ポピュリズム政権の負の面がどの程度市場に織り込まれているのか。イタリア債動向などをチェックしたいところ。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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