ドル円は110円付近 午後にFOMC議事録=NY為替チェック

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 ドル円は110円ちょうど付近で推移している。きょうは利益確定売りが加速しており、ロンドン時間には110円を割り込み、一時109.60円近辺まで下落する場面も見られた。リスク回避の円高がドル円の利益確定売りを誘発したようだ。

 トランプ大統領が「米朝首脳会談が実現しない可能性はかなりある」と述べたことで、首脳会談は延期になるのではとの不安が強まっている。ただ、ポンペオ米国務長官は米下院外交委員会で、「引き続き6月12日に予定されている」と述べていた。

 また、米中通商協議への不安感も再び高まっている。トランプ大統領はきょう、「中国との協議は順調に進んでいるが、最終的には異なる仕組みを使う必要がある。このままでは完了はあまりにも困難で、その後の結果を検証できない」とツイートしていた。

 ドル円は過熱感も高まっていただけに、リスク回避の高まりに利益確定売りを一斉に呼び込んだようだ。

 きょうは午後にFOMC議事録が予定されており、それに対する市場の反応を確認したい意向も強いものと思われる。先日の声明では「さらなる利上げが正当化される」と言及しており、6月利上げを示唆する内容とも受け止められている。ただ、6月利上げに関しては市場はほぼ確実視しており新たな材料ではない。むしろ、その後の米地区連銀総裁の発言を見ると「インフレが2%を超えても、ある程度は許容」とのスタンスが多く聞かれ、利上げを急がない姿勢も示している。

 また、米国債のイールドカーブの議論に関しても何か出るか注目したいところでもある。この辺をドル円がどう反応するか見極めてから動きたいところではある。

USD/JPY 110.04

minkabu PRESS編集部 野沢卓美
 

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