【これからの見通し】株安で調整ムード、為替は円買い優勢に

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうは調整ムードが強まっている。きっかけは、トランプ大統領がイスラエルの首都をエルサレムと認定へ、とのメディア報道。中東情勢が不安定な中でさらに緊張が高まることが警戒されている。日経平均は一時500円超安、香港ハンセン指数も2%近い下落率となっている。今週は米雇用統計の発表を金曜日に控えており、来週には米FOMC会合で利上げが見込まれるタイミング。市場では事前に調整圧力が働きやすくなっている状況。

 この後の海外市場では、米国の政治情勢が注目される。ロシアゲート問題に加えてイスラエルの首都認定報道で中東でも摩擦を引き起こしそうだ。米株式市場の動向を注視したいところだ。また、英国とEUの離脱交渉の行方からも目が離せない。アイルランドとの国境問題では、DUPのほかにもスコットランドからも不満の声が上がっており、EU草稿文書とのすり合わせが求められている。きょうもメイ英首相がブリュッセル入りするとみられている。

 経済イベントでは、米ADP雇用者数(11月)が注目される。事前予想は19万人増と、前回の23.5万人増からの鈍化が見込まれている。その他では、ドイツ製造業受注(10月)、スイス消費者物価指数(11月)、インド中銀政策金利、南アSACCI景況感指数(11月)、米MBA住宅ローン申請指数(1日までの週)、カナダ中銀政策金利の発表などが予定されている。

 金融当局者発言では、メルシュECB理事の講演とドラギECB総裁の会見が予定されている。ただ、ドラギ総裁は金融規制関連のイベント参加となる。金融政策については触れられない可能性もある。

minkabu PRESS編集部 松木秀明  

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