【これからの見通し】ドル円の下押しに警戒、日経平均下落時に反応大きく きょうの東京市場は波乱含みの展開だった。日経平均が一時450円超高となる活況を呈したが、ドル円相場は反応薄。114円を挟む取引に終始した。しかし、午後に入ってから日経平均が突然急落。下げに転じると一時390円安まで下落。上下800円ほどの大相場となった。これにはドル円は114円挟みの水準から一時113.44レベルまで下落の反応を示した。クロス円も同様に、午前の上昇分を消して前日比マイナス圏へと転じている。大引けにかけて日経平均は45円安まで買い戻されたが、円安方向への戻りは限定的。 つまり、株高への感応度が鈍る一方で、株安には敏感な反応を示す格好となっている。このムードがこの後の海外市場にも波及するにかどうか、注意しておきたい値動き。 このあとのイベント予定をみてみよう。経済指標では、ドイツ経常・貿易収支(9月)、南アフリカ製造業生産高(9月)、米新規失業保険申請件数(4日までの週)、米卸売在庫・確報値(9月)などが発表される。ECBとEUが経済見通しを公表する。 発言関連では、メルシュECB理事、コンスタンシオECB副総裁をはじめとしたECB高官の講演が多い。また、政治日程では、英国とEUとの離脱交渉、米上院が税制改革案を公表する。 米主要企業決算発表は、取引時間終了後にウォルトディズニー、エヌビディアなどが予定されている。 一連のイベント予定では、政治関連が注目されそうだ。英閣僚の辞任に揺れるメイ政権だが、弱体化のイメージが広がるなかで、EU離脱交渉を有利に進められるのかは疑問が残る。ポンドにとっては売り圧力がかかりそうな材料。また、米国では上院で税制改革法案が公表される。下院では、段階的な法人税引き下げ報道がドル売りを誘ったが、今回の上院ではどのような内容となるのか注目される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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