きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となっている。この日は主要な経済指標の発表も無く、特段のドル売り材料は出ていない。NY時間に入ってからの米国債利回りの下げを見て、モデル系や短期筋が利益確定売りを入れている模様。 米国債利回りの下げについては、政治専門サイトのポリティコが、ムニューシン米財務長官は次期FRB議長にパウエルFRB理事を支持していると伝えたことや、米大手銀の調査で米国債のショートポジション(利回り上昇)が06年以来の高水準に積み上がっているとの報告、そして、アブダビの100億ドルの起債に絡んだ動きなどの指摘が聞かれる。 再びドル円は113円台から112円台に値を落としている。連日113円台前半の水準で上値を止められているが、いまのところ下押す動きまではなく、ポイントとなっていた112.50水準は維持されている状況。依然として上値期待は根強い。 今後、米議会で協議される税制改革への期待や、年内の米利上げ期待がドルをサポート。一方で日銀は、各国中銀とと違い、出口戦略にほど遠い状況で、量的緩和の継続が期待される状況。北朝鮮問題が最悪の事態に発展しなければ、金融政策の格差拡大が円安の流れを加速させるとの期待は根強いようだ。 もし、ドル円が113円台で定着するようであれば、目先は113.85付近が上値目標との指摘も聞かれる。7月高値が114.50付近にあり、直近高値の113.25付近からちょうど半分程度の距離にある。 一方、ユーロドルは1.1770近辺まで買い戻されている。東京時間の終盤に1.16台に下落していたが、買い戻されている状況。スペインのカタルーニャ州の住民投票をきっかけに週明けのユーロは売りが優勢となっているが、その週明けに売りで入ったファンド勢が買戻しているとの指摘も聞かれる。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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