【これからの見通し】上値に売りもドル買いに期待感

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 東京市場では主要通貨が軒並みの小動きに終始し、落ち着いた展開となっている。先週ドル売り円買いを誘った北朝鮮リスクが後退、ハリケーンイルマが熱帯低気圧に変化するなど、被害拡大のリスクも後退し、ドル円の買戻しが優勢な展開に。もっとも、北朝鮮リスクに関してはまだ消え去ったわけではなく、上値追いには慎重な姿勢が見られている。

 当面はこうした展開が続く可能性があるが、先週大きな懸念材料であった債務上限の引き上げを含む12月までの暫定予算が成立したことで、目先の米懸念が後退しており、北朝鮮リスクが収まると、ドル高円安の基調に復する可能性は十分にありそう。依然として109円台半ばからのドル売り意欲が残っているが、このまま109円台前半でしっかりの推移が続くと、どこかのタイミングで上値を試しに行く可能性は高そう。

 その他動きが期待されるのがポンド。17時半に8月の米物価統計が発表される。もっとも注目される消費者物価指数(CPI)は前年比+2.8%、同コア前年比+2.5%といずれも7月を上回る強めの結果に。CPIのターゲットは2%であり、許容上限の3%にはまだ余裕があるものの、利上げへの圧力は強まっている状況。木曜日の英中銀金融政策会合(MPC)を前に、予想通りもしくはそれ以上の好結果が出てくるようだと、いったんポンド買いの動きが入る可能性も。対ドルで1.32台にしっかり乗せてくると、もう一段の上昇も。

みんかぶ「KlugFX」山岡 

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