ドル円は方向感に乏しい展開 もう一段指標を確認したい雰囲気も=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 ドル円は110.80近辺で推移している。きょうは主要な米経済指標の発表もない中、方向感に乏しい展開となっている。先週末の米雇用統計を受けドル売りが一服しており、ドル円も買い戻しの動きが出ているものの戻りを試す雰囲気までは出ていない。

 先週の米雇用統計が米労働市場の底堅さを示す強い内容だったことで、9月FOMCでのバランスシート縮小開始についてはより可能性を高めているようだ。今月下旬に米ワイオミング州のジャクソンホールでFRBのシンポジウムが開催され、イエレンFRB議長も参加する予定だが、そこでバランスシート縮小開始を強調してくることが予想される。

 ただ、市場が注目している年内の利上げについては市場の見方も分かれているようだ。CMEがFF金利先物の取引から算出しているFEDウォッチでも12月利上げの確率は半々といった水準で推移している。

 今週は金曜日の米消費者物価(CPI)を始め、物価統計が複数発表されるが、その内容を確認したい雰囲気も強いようだ。ただ、以前よりはネガティブな指標よりはポジティブな指標に反応し易い地合いにはなっているものと思われる。

 現在は10日線付近で推移しており、目先の上値レジスタンスは111円ちょうど付近と100日線が控える111.40付近が意識される。

USD/JPY 110.77

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

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