【本日の見通し】米雇用統計後のドル買いは限定的か、強さは上辺だけ

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 先週末の米雇用統計を手がかりにドル円は110円後半まで水準を切り上げたが、平均賃金の伸びは前年比2.5%増にとどまっており、賃金の伸びは加速していない。インフレ率が加速する兆候はみえず、米金融政策見通しを想像するうえで、あまり手がかりにはならない。

 米雇用統計は、来月のバランスシート縮小開始を妨げるような結果でもなかったが、米非農業部門雇用者数(NFP)の拡大は、高学歴の労働力にけん引されており、低学歴の労働需要は弱い。貧富の差が着々と拡大している。一部の賃金が伸びても全体の賃金は伸びない。米雇用統計の強さは上辺だけといえる。ドル円の上値がすんなりと伸びていくとは想定しにくい。

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