ダウは高値更新もIT・ハイテク株は利益確定売り=米国株概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式31日(NY時間16:24)
ダウ平均   21891.12(+60.81 +0.28%)
S&P500    2470.30(-1.80 -0.07%)
ナスダック   6348.13(-26.55 -0.42%)
CME日経平均先物 19940(大証終比:0 0.00%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は最高値更新が続いている。一方でIT・ハイテク株は利益確定売りが優勢となっており、ナスダックは下落した。エネルギー株や金融株、そして、産業株がIT・ハイテクの下げを相殺している。

 決算発表も主力銘柄は概ね峠を越しており今週のアップルの決算発表を確認したい雰囲気も出ている。S&P500採用銘柄のうち6割弱が終了しているが、これまで発表になっている決算は概ね良好な内容も多く、市場予想を上回った銘柄の割合は過去平均よりも大きい。今週は米雇用統計を控えており、今後はファンダメンタルズやトランプ大統領の経済政策の行方が焦点となりそうだ。

 先ほどトランプ大統領が就任したばかりのスカラムッチ広報部長を解任したことが明らかとなったことから、ダウ平均は伸び悩んだものの、一時100ドル近くまで上昇した。

 ダウ採用銘柄では原油が50ドル台を回復していることでシェブロンやエクソンモービルが上昇しているほか、JPモルガンやベライゾンも上昇。アナリストの目標株価引き上げも伝わりボーイングも堅調に推移している。反面、アップルやマクドナルド、メルクが軟調。

 ナスダックは続落。アマゾンが続落しているほか、フェイスブックも反落、アップルやネットフリックスなどFANG銘柄は揃って利益確定売りに押されている。

 バイオ医薬品のダイナバクスが急伸。B型肝炎のワクチンの臨床試験でワクチンの諮問委員会からFDAに対する肯定的な見解が出たことが材料視されている。

 科学番組を制作するケーブルTVのディスカバリーが下落。ライフスタイル番組を中心としたケーブルTVのスクリップスを買収することで両社は合意した。

 ケーブルTVのチャーターが上昇。一部報道でソフトバンクグループの孫会長は、チャーター・コミュニケーションズに対し、直接の買収提案を行うことを計画していると伝わっている。

 スナップチャット運営のスナップが下落。IPO時に導入した大株主への売却制限であるロックアップの期間満了が週末にかけて訪れる。

 ウェアラブル・カメラのゴープロが上昇。アナリストが投資判断を売りから中立に引き上げている。継続的なソフトウェアへの投資によりコスト削減の余地が見出される可能性があるとしている。

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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