【これからの見通し】イエレン議会証言終えて、米小売売上高と消費者物価指数に注目

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】イエレン議会証言終えて、米小売売上高と消費者物価指数に注目

 週末を控えたこの後の海外市場では、米小売売上高と米消費者物価指数が注目材料。今週実施されたイエレンFRB議長の議会証言では、インフレ動向の不透明感が示されていた。これまでのようにインフレ鈍化は一時的要因によるものといった明確な判断から一歩後退した印象を与えたことで、米債利回りの低下とともにドル円を中心にドル相場を圧迫した経緯があった。

 そのような状況下で、きょう6月の米小売売上高と消費者物価指数が発表される。インフレに直結する2大指標の発表とあって市場の注目度は高そうだ。前回の発表では、いずれも弱めの結果となったことでドル売りの反応が強まっていた。今回も結果に対する敏感な反応が想定されよう。現在の予想段階では小売売上高は前月比+0.1%、コア前月比は+0.2%と前回のマイナスから回復する見込み。消費者物価指数は、前月比は+0.1%とプラスを回復する予想だが、前年比は+1.7%と前回の+1.9%から鈍化する予想。金融当局のインフレ目標から一歩遠のくことが見込まれている。

 その他の材料としては、6月の米鉱工業生産・設備稼働率、7月のミシガン大学消費者信頼感指数・速報値、5月の米企業在庫などが発表される。金融当局者発言では、カプラン・ダラス連銀総裁の講演が予定されている。また、米企業決算シーズンの幕開けとしてJPモルガンなど一連の大手金融機関の決算発表が行われる。米国関連のイベントが多い中で、欧州では5月のユーロ圏貿易収支が発表される程度。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明   

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