きょうの為替市場、全体的に方向感のない展開の中、ドル円は147円台半ばでの上下動が続いている。トランプ関税はエスカレートしており、EUとメキシコからの輸入品にも、8月1日から30%の関税を課すことを明らかにした。EUは交渉次第では対抗措置を検討しており、不透明な状況が続いている。ただ、市場の反応は比較的冷静で、交渉段階で関税率は引き下げられるのではとの期待もあるようだ。 日本の超長期債利回りが軒並み急上昇しており、20年債利回りは一時2.61%台、30年債は3.17%台まで上昇する場面が見られた。参院選での与党苦戦が報じられ、財政拡大観測が広まっている。ただ、円相場はいまのところ、さほど大きな反応は見せていない。 流れには大きな変化はなく、100日線の上をしっかりと維持。テクニカル的には底打ちの兆候が出ている。6月高値の148円ちょうど付近が次の上値抵抗として意識され、これを上抜ければ200日線に向けた上昇余地が広がる。 一方、市場の雰囲気は明日の6月米消費者物価指数(CPI)待ちといったところ。関税強化はインフレを上昇させ、FRBの早期利下げ期待を後退させると見られている。FRBは6月以降、関税の影響がインフレに出ると予測する中、市場も前回よりも高めの数字を予想している。それに対して市場がどう反応するか注目しているようだ。 *米消費者物価指数(CPI)(6月)15日21:30 予想 0.3% 前回 0.1%(前月比) 予想 2.7% 前回 2.4%(前年比) 予想 0.3% 前回 0.1%(コア・前月比) 予想 3.0% 前回 2.8%(コア・前年比) 日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 14日(月) 146.10(5.1億ドル) 16日(水) 146.50 (12.5億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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