【これからの見通し】イエレンFRB議長の議会証言に注目集まる きょうの注目材料はイエレンFRB議長の議会証言。半期ごとに行われるもので、前回は2月14-15日に実施され、3月利上げを示唆するものとして重要なイベントとなっていた。きょうは下院金融委員会、あすは上院銀行委員会で実施される。また、日本時間午後9時半には議会に報告書が提出される予定で、過去には事前原稿の形で報じられたこともある。 今回の証言では2月のときほど利上げの機運は切迫しておらず、まずはバランスシート縮小の日程についての示唆がありそうだ。利上げについては年内あと1回の可能性を市場は期待している。インフレ・賃金動向についての表現に相場は敏感に反応することが予想されよう。証言は日本時間午後11時に始まる予定。また、証言後には日本時間午前3時に米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。同3時15分からジョージ・カンザスシティー連銀総裁の講演が予定されている。 その他の材料は、日本時間午後11時にカナダ中銀が政策金利を発表する。市場では0.25%の利上げ予想が優勢。短期金利市場ではすでに利上げを9割超織り込んでいる。したがって、利上げ発表後の中銀総裁の会見内容が注目されそうだ。追加利上げの可能性はどうか。 また、株式市場などリスク動向や資源国通貨にとっては米週間在庫統計の発表で原油相場のどのような反応をみせるのかも注目しておきたい。 この後のロンドン市場では、イエレン議会証言を控えてこれまでの欧州通貨買いに調整が入りやすい面がある。ブロードベント英中銀副総裁の、利上げを支持する用意はない、とのハト派発言が英朝刊で報じられており、ポンド相場が下押しされている。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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