【今週の注目材料】前回の厳しい結果から回復の見込み=米小売売上高 今週15日の米消費者物価指数と並んで注目を集めているのが、17日に発表予定の6月米小売売上高です。関税の影響が注目される中、家計の消費動向を図る同指標の注目度が高まっています。 前回5月の小売売上高は、前月比-0.9%と1月以来の弱さとなりました。市場予想の-0.6%も下回る弱い伸びとなっています。4月も速報時の+0.1%から-0.1%に下方修正されており、消費者の財布のひもがきつくなっている状況が示されました。小売売上高は3月が+1.7%と大きく伸びており、関税発動前の駆け込み需要などが意識されていましたが、そうした動きが一服したことが示されています。変動の激しい自動車を除いた数字は-0.3%とこちらも1月以来の弱い数字となりました。 部門別でみると自動車が前月比-3.5%と大きく減少。3月に関税前の駆け込み需要から一気に拡大した自動車販売は、4月、5月とその反動もあって弱い数字となっています。ガソリン価格の低下を受けてガソリンスタンド売り上げが-2.0%と弱く、住宅関連需要の減退と4月がやや強めに出た反動を受けた建材・園芸用品も-2.7%となりました。 6月の予想は前月比+0.2%とプラス圏回復見込み、自動車を除いた数字は+0.3%とこちらもプラス圏回復見込みです。前月比のため前回が弱く出ると反動で強く出がちなこと、関税に小売価格への転嫁が思ったほど進んでいないとの見方から消費の減退がそれほど見られないとの見通しがしっかりした予想につながっています。個人消費に密接に結びつく米雇用が力強さを見せていることも小売売上高を支える材料となりそうです。予想に反して前回同様にマイナス圏に落ち込むと、米ドル売りが見込まれます。 MINKABUPRESS 山岡
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。