トランプ・ジュニアのメール公開とブレイナード発言でドル売り強まる＝ＮＹ為替

　ＮＹ時間の午後に入ってドル売りが強まっている。トランプ大統領の長男のメール公開とブレイナード理事の発言が伝わり、ドル売りが一気に進んでおり、114.45近辺まで上昇していたドル円は一気に113円台に下落している。

　トランプ大統領の長男はロシアの弁護士との面会を仲介したゴールドストン氏との一連のメールのやり取りを公表し、ロシア政府がトランプ陣営に対して、クリントン氏の情報などで、トランプ陣営を支援したい意向を示していたことが明らかとなっている。

　トランプ大統領の長男はロシアの弁護士と会ったことは既に認めており、クリントン氏に関する有意義な情報の提供はなかったと話している。ただ、ヘルスケア法案も成立できていない中、ロシア疑惑が米政局を不透明にするとの警戒感が強まっているようだ。

　また、ブレイナード理事の発言もドルを押し下げているようだ。理事は「最近のインフレ軟化踏まえて金利軌道を検証。追加利上げ決定前にインフレを見極める意向」と述べ、また、「ＦＦ金利の正常化はかなり進行していると認識している」とも言及し、追加利上げに慎重姿勢をほのめかしている。同理事は以前からハト派色が強く、ドル高をけん制する傾向にあることは留意しておきたい。

　そのような中、ユーロドルは買い戻しが強まっており、1.14台半ばまで上昇。ロンドン時間には戻りも見せていたものの、前日に引続き1.1380が強いサポートとなり買戻しも出ていた。その流れの中でトランプ大統領の長男のメール公開とブレイナード理事の発言が買い戻しを加速させているようだ。1.1450手前まで上昇している。

USD/JPY　113.92　EUR/USD　1.1443

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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