ユーロは堅調　対クロスでの買いが今度はサポート＝ＮＹ為替

　ユーロドルは買いが再び強まっており、1.14台に戻している。日本時間０時のロンドン・フィキシングにかけて買いが強まったことや、トランプ大統領の長男の一連のメールのやり取りが伝わっており、ロシア政府がトランプ陣営に対して、選挙を支援したい意向を示していたことが明らかとなったことをきっかけに、1.1430近辺まで上昇している。
　
　明日のイエレンＦＲＢ議長の議会証言を前にドル買いの動きもあったものの、今度は対ポンドや円といったクロスでの買いがユーロをサポートしている。ロンドン時間には1.13台に再び下落していたが、1.1380水準が強固なサポートとなっている模様で、下値を攻め切れなかったことから、買い戻しが強まっている面もあるようだ。

　今年に入ってからの買い戻しの動きで、やや過熱感も否めないが、足元の景気回復の兆候から、ＥＣＢの出口戦略への期待が高まっており、市場はユーロ反転への期待を高めている。

　フランスの大統領選以降、政治的な不透明感が大きく後退する中、２０１４年以降のユーロの下げトレンドの大転換を見込む向きも出てきているようだ。ＦＲＢもＥＣＢも出口戦略に舵を切り始めているが、ＥＣＢのほうはまだ始まったばかりで、もう一段ユーロが修正される可能性があるとの指摘も聞かれる。

　一方、米国の方は、トランプ政権はまだヘルスケア法案も通過できず、期待されていた経済政策の遅れへの懸念が高まっていることもユーロをサポートしている模様。

EUR/USD　1.1430　EUR/JPY　130.58　EUR/GBP　0.8897

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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