ポンド下落、英インフレ報告や英中銀総裁発言で=ロンドン為替概況 11日のロンドン市場は、ポンド売りが強まった。この日の注目材料は英中銀の金融政策発表だった。政策金利は0.25%に資産購入枠は4350億ポンドに据え置かれた。政策金利は7対1の票割れとなり、フォーブス委員が利上げを主張した。ここまでは市場の想定通りの結果だった。しかし、英インフレ報告やカーニー英中銀総裁の会見内容が伝わるとともに、ポンドは一気に売られている。 英インフレ報告では、成長見通しは2017年に1.9%(従来2.0%)に引き下げ。その後の2018年1.7%(従来1.6%)、2019年1.8%(従来1.7%)と引き上げられた。インフレ見通しは、2017年2.7%(従来2.4%)と引き上げられたが、2018年2.6%(従来2.8%)、2019年2.2%(従来2.5%)と引き下げられた。カーニー英中銀総裁は、家計支出とGDP成長の鈍化が著しい、との認識を示している。最近のポンド高については、より秩序だったEU離脱への期待を反映、としている。インフレについては、国内のコストや賃金は依然抑制されている、との認識。 一連の発表を受けて、ポンドが売られている。ポンドドルは1.29台前半から1.2856近辺まで急落。ポンド円は147円台半ばから146.45近辺まで下落。対ユーロでもポンドは下落している。 その他主要通貨は、ポンド相場の下落を横目に見ながらやや円高・ドル高方向に動いている。ドル円は114円台前半での揉み合いから113.86近辺まで軟化。ユーロ円は124円を割り込むと123.67近辺まで下落。ユーロドルは1.06台後半で上値がやや重い。 序盤にはNY原油先物が48ドル台を回復するなどし、資源国通貨買いを誘ったが、ポンド安とともに動きは落ち着いた。豪ドル/ドルは0.73台後半で値動き一服。豪ドル円は84円台前半に上昇も、83円台後半押し戻されている。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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