仏大統領選を終えて、ユーロに利益確定売り=ロンドン為替概況 8日のロンドン市場は、ユーロ相場が反落。週末の仏大統領選はマクロン氏が勝利をおさめた。先週は世論調査でのマクロン氏優勢を受けてユーロ買いが先行した経緯があり、勝利が現実となった週明けのロンドン市場ではこれまでのユーロ買いの利益確定売りが入った格好。欧州大陸株も同様に売りに押されている。 ユーロドルはマクロン氏の勝利確実との速報がでた週明けオセアニア市場で1.1023レベルまで買われた。ユーロ円は一時124.59レベルまで上伸した。しかし、買いの時間は短く、その後は売りが優勢になった。ロンドン序盤にはユーロドルは1.10台が重くなり1.09台後半から前半へと下押し。一時1.0935レベルまで下落。ユーロ円も欧州株安とともに124円ちょうど近辺から122.99レベルまで下落した。足元では下げ一服となっているが、引き続き上値は重い。 ドル円はユーロ円の動きに沿った上下動。オセアニア時間に113.13レベルまで買われたが、その後は売りに押されている。ロンドン序盤には112円台半ばから一時112.40レベルまで下押しされた。その後の戻りは112.60レベルが重くなっている。 その他主要通貨、ポンドや豪ドルなどは対ユーロでのポジション巻き戻しが入っている。ユーロポンドは0.84台後半から前半へと反落。ユーロ豪ドルは1.48台半ばから1.47台後半へと反落している。英国にとっては4月のハリファックス住宅価格が前月比マイナスに転じており、前年比の伸びも鈍化傾向が続いている。一方、3月のドイツ製造業受注は予想を上回る伸びを示していた。しかし、きょうはユーロポンドの巻き返しの前にポンド売りも、ユーロ買いも押し切られた形となっている。 オランド大統領によると、マクロン氏の大統領就任宣誓は5月14日なるという。ただ、マクロン氏は反ルペンが追い風となった面も強く、今後の政権運営についてはまだ未知数との声もでている。EU離脱や内向きな政治を回避されたことは期待から現実へと変化している点に留意したい。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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