【来週の注目ポイント】FOMCは二会合連続利下げを織り込む

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【来週の注目ポイント】FOMCは二会合連続利下げを織り込む

 28日、29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、29日、30日に日銀金融政策決定会合とECB理事会が予定されています。FOMCは0.25%の利下げ、日銀とECBは金利据え置きが見込まれています。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は9月のFOMCで市場予想通り6会合ぶりの利下げに踏み切りました。新型コロナのパンデミックによるゼロ金利を経て、2023年には5.25-5.50%まで金利を引き上げた米国。昨年9月、11月、12月の3回、計1%の利下げを実施し4.25-4.50%まで金利を引き上げた後、2025年に入って金利据え置きを続けていましたが、物価が落ち着く中で、米雇用市場の減速などが顕著となり9月の利下げにつながりました。

 9月のFOMCでの声明では雇用の増加ペースが減速、失業率はまだ低い段階も、小幅に上昇、物価の安定と雇用の最大化のうち、雇用に対する下振れリスクが高まっていると判断など、雇用に対する警戒感を強く示しています。

 10月1日からの連邦政府機関閉鎖を受けて、本来10月3日に発表される9月の米雇用統計の発表が延期になるなど、雇用の最新データが不透明となっています。そうした中、今月15日に公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)において、経済活動にほとんど変化がないと示され、雇用については概ね安定と評価も、多くの地域でレイオフや自然減などにより人員を削減したと報告した雇用主が増加したと示されるなど、雇用市場の厳しい状況が継続しているとみられます。そうした中で、今回も連続利下げが見込まれています

 米金利先物市場の動きから市場の政策金利見通しを示すCMEFedWatchツールでは、今回のFOMCでの利下げを98.9%とほぼ完全に織り込んでいます。12月の3会合連続利下げも91.8%の織り込みとなっています。来年1月のFOMCでの4会合連続利下げについては、据え置きと見方が拮抗している状況です。

 今回のFOMCでの声明などで、米政府機関閉鎖で正確なデータが不足する中でも、利下げを実施していく姿勢が見られると1月の利下げ期待が強まり、ドル売りにつながる可能性があります。

MINKABUPRESS 山岡

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